鎌ケ谷で会った阪口が、寂しそうだった。入団から４年間、「ずっと仲良かったです。ずっと一緒にいました」という同期で同学年の松浦が、現役ドラフトで巨人に移籍する。「松浦から（移籍を報告する）ＬＩＮＥが来て、うそやん、マジかと。まだあんまり、実感ないですね」と遠くを見つめた。

　出会いは入団の本契約に向かう空港だった。「結構、最初からすぐ仲良くなりました。本契約の時に初めて空港で会って、松浦や！ってなって。そこからずっと一緒です。何するにも一緒にいた。ホテルで夜、雪の中、２人で素振りしに行ったりしましたね（笑）。友達が１人、消えますね」。チームメートの移籍というよりも、友達が転校してしまうような寂しさなのかな、と想像した。

　前日１０日には、２人で洗車に出かけたそう。「ずっと若手みたいな感覚がありますけど、もうそういう年なんだなって、２人で話し合いました。巨人で活躍したら、かっこいいやんって言ったら『マジで活躍したるわ』って言っていました」

　１軍での対戦が楽しみだと話を振ると「嫌です。あいつ怖いです。当てられる（笑）」と冗談を飛ばしたが、本音は違う。「対戦したいですね。絶対に、対戦したら打たなあかん」。〝親友対決〟が、今から待ち遠しい。