【プレーバック】J2第37節 今治1-1札幌
■11月23日、愛媛・アシックス里山スタジアム

マリオのPK弾で追いつきドロー
12位の北海道コンサドーレ札幌は10位・FC今治とアウェーで対戦し、1-1で引き分けた。前節までにJ1昇格の可能性が途絶えた両クラブの対戦だったが、プロとしてのプライドを懸けた白熱した一戦となった。
札幌はMF高嶺朋樹主将(27)が累積警告による出場停止。ボランチは前主将のMF荒野拓馬(32)、札幌U-18出身のMF木戸柊摩(22)が組み、ゲームキャプテンは同じくアカデミー出身のDF西野奨太(21)が務めた。
試合序盤から札幌はプレー強度が高く、今治に激しいプレスを掛けてゲームの主導権を握っていく。前半10分には西野が相手陣地内でカウンターを阻止するタックルで体を張ったプレー。残念ながら相手右ウイングバック(WB)の選手は負傷退場となってしまったが、カウンターは絶対にやらせないという強い気迫を見せた。
経験豊富な守護神の活躍も目立った。同8分、リーグ2位の16得点を誇る今治FWマルクス・ヴィニシウスにペナルティーエリア横の右斜め45度の位置から強烈な左足シュートを浴びたが、ここはGK菅野孝憲(41)が右手一本でファインセーブ。同21分にはMヴィニシウスのエリア内の突破からこぼれ球をMF安井に拾われて至近距離からシュートを浴びたが、ここも菅野が体で止めてビッグセーブを披露した。
札幌の攻撃陣も黙っていない。同15分はFWアマドゥ・バカヨコ(29)が相手CBからボールを奪ってロングシュート。同32分にはスルーパスを受けたバカヨコがペナルティーエリア手前の左斜め45度の位置から左足シュートを放ったが、ゴール左のサイドネットを揺らした。どちらも枠を捉えられなかったが、確実にゴールは近づいていった。
前半は0-0で折り返し、後半最初に先手を奪ったのは今治だった。同12分、相手のロングカウンターから左サイドに展開され、速いグラウンダークロスをDFとGKの間に入れられると、ここにMヴィニシウスに飛び込まれて先制ゴールを献上してしまう。
札幌は直後の同14分に3枚替え。MFスパチョーク(27)、長谷川竜也(31)、FW白井陽斗(26)に代え、DF大﨑玲央(34)がボランチ、パクミンギュ(30)は左WB、MF青木亮太(29)が左シャドーに入り、荒野は右シャドーにポジションを一つ上げた。
さらに札幌は同28分に木戸に代えてDF中村桐耶(25)が左CB、西野がボランチへ。同30分にはバカヨコをFWマリオ・セルジオ(30)に代え、早めに攻撃のカードを使い切って反撃した。
すると同36分、マリオが自ら得たPKをゴール右下に沈めて同点に。相手GKに反応はされたが、左手をかすめてネットを揺らし、今季3得点目をマークした。
札幌と今治はその後も互いに決定機はつくったものの次の1点は両者奪えず。勝ち点1を分け合った。