細川凌平 CSのベンチで〝伏見の考え〟吸収 「野球観を寅威さんからすごく学んだ」
鎌ケ谷の室内練習場で打撃練習する細川=撮影・近藤裕介
感謝しきりの虎党5年目内野手
日本ハムの細川凌平内野手(23)が16日、2軍施設のある千葉・鎌ヶ谷で練習を行い、阪神への移籍が決まった伏見寅威捕手(35)への感謝を語った。
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トレードの一報を聞き、「寂しいです」とすぐに連絡を入れた。「でも、たくさん学ばせていただきました。僕はタイガースファンだったので、タイガースファンとして応援します、というふうに送りました(笑)」。誕生日に靴をプレゼントしてもらうなど、恩は数えきれない。「たくさんお世話になったなと思います」と、ともに過ごした日々を思い返した。
対戦相手の目線で忠告
ポジションは違えど、プロ野球選手として手本となる存在だった。「(伏見)寅威さんは、本当にキャッチャーだなという性格で、いろんな選手の特徴だったり、ピッチャーだけじゃなくてバッターも含めて、周りをよく見ているんです」
捕手目線でのアドバイスは、大いに参考になった。「他球団から来たということもあって、『ホソ(細川)はこういう選手だから、こうやって攻められることもあるよ』ということを伝えてもらったりしました」

理解できる需要&長く活躍できるワケ
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これから厳しいプロの世界で生きる上で、伏見の姿勢を間近で見られたことは大きな財産だ。「寅威さんはいろんなところを見て、その場その場でベストを尽くす。自分の思いだけじゃなくて、周りを見て行動する。そこは、すごく寅威さんから学んだところだし、そういうところが優れているから、他球団からも必要とされるし、長く野球もできているんだと思う。そういうところも、見習っていきたいです」
5月30日のロッテ戦で勝利し、ハイタッチを交わす伏見(右から2人目)、細川(右)ら日本ハムナイン。
吸収したベテラン捕手の思考
今季のクライマックスシリーズ(CS)期間中、細川は〝伏見の考え〟を一つでも吸収しようと、先輩を質問攻めにした。「僕もベンチにいることが多かったですし、(伏見)寅威さんも(試合に)出ている時もあれば、ベンチにいることもあって。ベンチにいる時に、本当にいろんな野球のことを聞いて教えてもらいました。『この場面だったら、どういうことを考えるんですか』とか、配球のこと、『キャッチャーとして、こういう時はどういう球を要求するんですか』とか、『一番、気を付けることはなんですか』とか。そういう野球観みたいなところを、本当に寅威さんから学ばせてもらいました」
ベンチ内だけでなく、ともにベンチ外となった試合でも、悔しさを胸にしまい、野球談義に花を咲かせた。「CSで寅威さんが登録されていない時も、試合中ずっと裏で、僕もベンチ外だった時があったので、2人で試合を見ながら、みんなのプレーを応援して、応援するだけじゃなくて、それを見ながら野球の会話ができたんです。そこで、いろんな学びがありました」。伏見と過ごした貴重な時間を、来季に必ず生かしてみせる。
10月20日のCSファイナル第6戦、ベンチで試合を見守る細川(手前左)と伏見(手前右)