《大分戦前日》目の前のことにベストを尽くせないヤツには、未来も何もない《柴田Talk》
■11月7日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
練習後、取材に応じた柴田慎吾監督(40)の一問一答は以下の通り。
―2週連続で悪天候下での最終調整となった。選手の動きは
「(時間を)コンパクトに。こういう天気になると逆に選手のテンションが上がることもあるので、ケガだけ気をつけながらやりました」
―前節でPO進出の可能性が消滅した。心のコントロールが求められる状況でチームに伝えたことは
「我々は選手やスタッフとしてコンサドーレと契約している立場。プロとしてどんな状況であろうとコンサドーレの勝利のためにベストを尽くす。ラスト3試合になり、いろいろなところで未来へ向けてという言葉を耳にしますが、目の前のことにベストを尽くせないヤツには未来も何もないと個人的には思っている。目の前のゲーム、トレーニングに対してベストを尽くすことが未来につながる。そういう姿勢でやっていこうと話しました」
―これまで出番の少なかった選手のチャンスは広がるか
「ベストな11人、ベストな20人を選ぶことは変わらないです。コンサドーレの勝利のためにベストな11人を監督としてしっかり選びます。ベストな20人で大分戦に立ち向かうことは変わらない。昇格がなくなったから若手にチャンス、ではないと思っています」
―選手は様々な思いを持って1週間のトレーニングに臨んだ。変化を感じたか
「本当に苦しい現実ですが、心の火を消さないことが大事になる。高嶺からも千葉戦の後にそんな話があって、選手たちはそういう姿勢で1週間やってくれました」
―大分にはリーグ戦、カップ戦で負けている
「僕が就任する前の試合でしたが、ゲームは見ました。大分は今、残留争いの状況にあることも含めて熱く大きなエネルギーを持って札幌の地に来る。守備がオーガナイズされて堅いチームでカウンターも鋭い。セットプレーも強烈。そこに対応しながら、我々はホームなので攻守共にアグレッシブにぶつかりたい。プロとしての姿勢、結果をサポーターの皆様の前で示すことが重要。負けて何も思わないサッカー人は誰一人いない。みなさんに勝ち点3を届けられるよう頑張ります」
―大分の堅守を崩すポイントは
「ポゼッション率はそんなに重要じゃない。ハイプレッシャーで来るというよりもミドルやローで構えてくることが想定される。そうすると押し込むほどスペースはなくなるので、ゴールを奪うのは簡単じゃない。すごく難しいゲームになるのは間違いない。その中でどれだけ勇気を持って仕掛けられるか。カウンターにびびって安全なパスではゴールは奪えない。相手を動かして引っ張り出して危険なスペースを突くことを今週のトレーニングでやった。同じ絵を揃えてゲームに向かうことが重要。当然リスク管理、カウンター対応もマストになる。そこも含めて最後にミーティングで共有したい」
―大分はセットプレーも強い
「そこは担当コーチが分析してトレーニングしてくれている。年間を通しての積み重ねもある。いつも言うとおり、簡単にセットプレーを与えないことも重要。自陣で不要なファウルをせず、相手コート内で攻守をすることが大事になる。高さのある選手もいますので、そこをどう抑えるかをセットで準備しました」
―競り合いで負けないために必要なことは
「チームとしての守り方はあるけど、最後は個々の1、2歩のポジショニングやジャンプするタイミング、先に体をぶつけるなどの駆け引きも重要。規律を守りながら最後は個人が、どう細かい対応をするか。根性論じゃないけど、最後の最後は気迫も重要になる」
―攻撃面はダイレクトが重要か
「ゆっくり回しているだけでは相手は動かない。守備の堅いチームに対して、誰を引っ張り出してどのスペースを使うかが重要。頭でっかちになって思い切りをなくすことなく、ときにはダイナミックにアバウトでもエリア内に入り、クロスを上げることも大切になる」
―残り3試合はコンサドーレの目指す攻撃的スタイルを貫く
「(シーズン通して)ずっとですね。自分たちのやるべきことを、どれだけ日々の練習で高められるか。その取り組みが週末のゲームに出る。ラスト3試合、選手とスタッフと一丸となってベストを尽くします」