木戸柊摩が胸に刻んだ主将の熱意「朋樹くんから見習うことがたくさんある」
PO圏進出の可能性が消滅した千葉戦に先発した木戸。試合後に高嶺主将が残した言葉を深く胸に刻んでいる=撮影・宮西雄太郎
■11月5日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌は5日、札幌市内で第36節・大分戦(8日、プレド)へ向けて全体トレーニングを行った。累積警告により次戦出場停止となったMF木戸柊摩(22)は「最後まで闘う姿勢を見せるために一つも手を抜かない」と練習から気合十分。リスペクトする先輩の言葉を胸に、ルーキーイヤーを全うするつもりだ。
「人生を懸けてやっていかないと」
PO圏進出の可能性が途絶えた千葉戦後、主将の高嶺はチームメートに問いかけた。「もっとサッカーに対して真摯に取り組み、人生を懸けてやっていかないと。一人が頑張ったところで、その力は大きくない。一人一人が変わらないとチームとしては変わらない」。個々の練習姿勢や私生活の過ごし方が、チーム成績と地続きであることを訴えた。
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別格のプレーで札幌をけん引するキャプテンからの学びは多く、日頃の練習から高嶺を手本として観察してきた。千葉戦でもボランチでコンビを組んだ木戸は、そのメッセージと熱意を心に深く刻み込んだ。

「普段の行いが試合に出る。もう1段階レベルアップするためには意識や強度を上げることが必要で、僕たち全員がしっかり考え直さないといけない。(高嶺)朋樹くんには普段からいろいろなアドバイスをもらっているし、その姿勢を近くで見させてもらって見習うことがたくさんある。(助言を)もっと聞いて吸収して、自分のものにしたい」
クラブのフィロソフィーが真っ先に頭に浮かんだ
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大卒1年目の今季、チームが大目標に掲げたJ1昇格は叶わなかった。何が原因で、結果を得られなかったのか-。考えを巡らせると、クラブのフィロソフィーが真っ先に頭に浮かんだ。
「根本的な強度。〝走る、闘う〟がまだまだ足りない。前回の千葉戦も、いろいろな試合でも走りや闘うところで相手が僕たちを上回っていた。現代サッカーの基盤。そこをレベルアップしないと勝利につながらない。〝走る、闘う〟をもっと一人一人が意識しないとチームのレベルは上がらないと感じています」
技術だけでは、J1昇格は果たせないとシーズンを通して痛感した。ハードワークを怠らず、球際や一対一の攻防を制する。凡事を徹底する姿勢は、高嶺のプレースタイルと重なる。

大分戦は出場停止だが残り2試合に全力
プロとしてのあり方を間近で見てきたから、消化試合となった残りシーズンを無駄にするつもりはない。大分戦は累積警告によって出場できないが、毎日の練習から今まで以上に全力を注ぐ構えだ。
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「試合がある限りはプロサッカー選手として絶対に負けたくない。僕は今年、あと2試合。サポーターの方々や応援してくれる方を失望させてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいですが、残りシーズンは少しでも希望を届けられる試合にしたい」
赤黒のホープは味わった悔しさを糧に、急成長を遂げる。