プロ野球
2025/11/02 07:00 NEW

かつて佐々木朗希も衝撃受けた152キロ道産子右腕 ロッテ戦力外の田中楓基は地元で現役続行へ

ロッテを戦力外となった田中楓基は来春から道内の社会人で現役続行を決意した=撮影・西川薫

21年ドラフトでロッテ育成1位

 2021年のドラフト会議で、ロッテから育成1位で指名を受けた旭川市出身の田中楓基投手(22、旭川実業)が、10月7日に戦力外通告を受けて退団した。4年間のプロ生活で、支配下登録を勝ち取ることはできなかったが、来季から道内の社会人チームで野球を続けることを決意した。

2021年11月12日、ロッテと仮契約を交わした当時旭川実業高の田中

 

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 地元・北海道で再始動する。少し時間はかかったが、気持ちの整理はできた。「(社会人野球は)見に行ったこともないので、ちょっと楽しみです」。152キロ右腕は、今度は社会人野球の聖地・東京ドームのマウンドを目指す。

 10月6日にフェニックスリーグ参加のために宮崎入り。ところが翌朝に戦力外通告を受けた。球団関係者がプロで続けて行く道を模索してくれたが、「僕としてはプロより社会人でやりたいなあって。結構、やりきった感もあった」。その日のうちに旭川に戻った。

社会人出身の選手から話を聞き興味湧いた

 社会人野球に興味が湧いたのは、チームメートの存在だ。元々は興味なかったが、「社会人から入ってくる選手と話すと、会社を代表してやるってすごい。しかも社会人の一発勝負試合なので、ちょっとまた違うよって。結構楽しいぞっていう話をいっぱいしてもらった」。そこからまだ見ぬ世界が気になり始めた。より具体的になったのは、育成から支配下登録への締め切りだった今年の7月末。「支配下がダメだった時に、来年もしかしたら、ないかもしれないと思い、将来のことを考えた時に、社会人野球もやってみたい」と、第2のキャリアへ心が傾いていった。

10月、母校の旭川実業高グラウンドで体を動かす田中

 

 地元・北海道でプレーすることにこだわった理由はただ一つだ。23年8月に地元・旭川スタルヒンでの日本ハムの2軍戦で凱旋登板を果たした。今年も8月17日、2年ぶりに開催。六回から幼なじみの日本ハム・松浦慶斗投手(22)との投げ合いを予定していたが、五回で雨天コールドゲームとなり実現しなかった。「やっぱり親が北海道にいるので、親に野球やっている姿を近くで見せられることが良いかなと。北海道でずっと育って、友達や知り合いも多いので、周りに知ってる人がいる環境に身を置きたい」。再起の舞台は、生まれ故郷のほかには考えられなかった。

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