高校野球
北照が13年ぶりベスト4 島田爽介が〝253球〟の熱投で2日連続完投勝利【秋季全道大会】

■秋季全道高校野球第5日(10月16日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
▽準々決勝 北照3-2駒大苫小牧
味方を信じて最初からギア全開投球
締めて、253球―。北照のエース・島田爽介投手(2年)が2日連続の完投勝利で、前回優勝した2012年以来の4強に導いた。
九回、1点差に詰め寄られ、なおも2死一塁。島田は最後の力を振り絞って、相手打者を遊ゴロに仕留めた。前日15日の北海戦でも9回133球を投じていたが、その疲れを感じさせない120球の熱投だった。
「最初から全力で投げようと思っていた。中谷だったり、後ろがいるのでいつ崩れてもいいように、ずっとギアを上げていたけど、守備がよく守ってくれたので完投できました」
エースの熱投をチーム全員で後押し
上林弘樹監督(46)も当然、球数のことは気にしていた。しかし、序盤3回を30球で終えるなど、テンポの良い投球に「中盤までそんなに球数が増えていなかった。それ以上に気持ちが入っていたので、きょうはよく投げた」とエースの力投に目を細めた。
札幌・大和ハウスプレミストドームの傾斜が高く、硬いマウンドは自然と出力が上がり疲労感も増していく。前日の試合後も「すごく疲れていた」。しかし、上林監督の計らいで針治療を施すと、この日の朝には回復していた。島田は「最高な状態で投げられました」。
チームメートの配慮にも感謝した。「足に疲労がきたりするけど、回が終わったら『塩分チャージを食べて』『水あるよ』とか。本当に気を遣ってくれたので、自分が良いピッチングができました」。そのおかげもあり、前日は試合中に足をつったが、この日は「(足がつる様子は)なかったです」とキッパリだ。