南北海道大会準Vの札幌日大高がコールド発進 指揮官絶賛の主砲・前田和磨が一回に決勝打【秋季札幌支部】
札幌日大高の4番・前田主将が一回に先制適時打を放つ=撮影・西川薫
■秋季全道高校野球札幌支部(9月27日、札幌円山)
▽Cブロック準決勝 札幌第一1-8札幌日大高
※七回コールドゲーム
エース石川が札幌第一に7回1失点
新チーム初戦となった南北海道大会準優勝の札幌日大高は、攻守ががっちりとかみ合い、8-1の七回コールドゲームで札幌第一を撃破した。春の支部1回戦以来4カ月ぶりの公式戦登板となったエース石川瑛二朗投手(2年)が自己最長の7回を投げ、被安打3、8奪三振で1失点完投。守備でも好プレーが飛び出し、快勝発進した。
札幌日大高のエース・石川は7回1失点で完投
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夏のメンバーは総入れ替え
この秋のドラフト候補の二刀流・窪田洋祐(3年)ら個の能力がそろっていた夏から、ほぼ総入れ替えとなった新チーム。その窪田のエースナンバーを受け継いだ石川が試合をつくった。2週間前の北海との練習試合で単調なリズムで打ち込まれた反省から、通常、2段モーション、クイックを使い分け、打者のタイミングをことごとく外した。「ここからエースとして、守備が守っていて安心するような雰囲気をつくって投げていきたい。ゲームをしっかりつくれて、勝つピッチャーを目指して、試合に向けて準備していきたい」。
森本監督「いろんなことに気づく」 前田主将が攻守両面で軸
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一回、打つべき男がチームに勢いをもたらした。森本琢朗監督(44)が「自分が今思ってる以上に、いろんなことに気づいてくれます。このチームは、前田のチームだと思ってます。攻守とも全てに軸になっている選手」と全幅の信頼を置く新主将で、4番を務める前田和磨捕手(2年)が1死一、三塁から初球を左前に先制打。「あんまり考えてなかったけど、とにかく振らないと始まらないので、とにかく振ろうとだけ決めて(打席に)入りました」。主導権を引き寄せる貴重な一振りだった。
札幌日大高の4番・前田主将が一回に先制適時打を放つ
新戦力の台頭でチーム内競争も激化
好守でエースをもり立てた。4-0で迎えた四回。2死一、三塁からけん制悪送球で1点を失い、なおも2死三塁のピンチ。ここで中前へ落ちそうなライナーを、森岡葵都中堅手(2年)がダイビングキャッチ。さらに六回、無死から一塁後方への安打性の飛球を芳賀冠大朗二塁手(2年)が好捕。指揮官は「本来だと夏に出ていた中塚であったり、それから野川あたりが出るんだろうなと思っていた」と、新戦力の台頭でチーム内競争も激化。石川も「守備に助けられたっていうのは、結構大きかった」と感謝した。
味方の守備にも助けられ、7回1失点で完投した札幌日大高の石川
悔しさ経験した兄から野球を教わる
前田主将の3学年上の兄・晃行さん(日本大2年)は同校OB。高校最後はメンバーに入れず、その悔しい思いを弟に託された。「兄はめちゃくちゃ悔しい経験をして、自分に野球を教えてくれるので、それでバッティングだったりもいろいろ教えてくれて今があります」。
次は代表決定戦。「目標としては秋季優勝して神宮でも優勝する。でもまずは次、『一戦決勝』で」。先輩たちがあと1勝で届かなかった頂点に、なんとしてもたどり着く。
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