結成2年目のトッキュウが初陣V目指す 〝エース格〟原田航介「0で抑えられれば」【全日本クラブ野球選手権】

愛媛で13日開幕
13日に愛媛で開幕する全日本クラブ野球選手権大会に、北海道地区代表として創設2年目のトッキュウブルーローズが初出場する。今季は2019年夏とコロナ禍の20年夏の独自大会で、2年連続南北海道大会準Vに輝いた、札幌国際情報高校出身の原田航介投手(23、日体大)ら8人が加入。7月12日のWEEDしらおいとの道地区予選決勝では、五回終了時点で6点のビハインドを九回裏にひっくり返す逆転勝利で初めて全国切符をつかんだ。本大会では、2003年の札幌ホーネッツ以来となる初陣優勝で、10月の日本選手権行きの〝トッキュウ切符〟を手に入れる。
出場16チーム中、トッキュウを含めて初出場は4チーム。トッキュウの平均年齢は23.8歳と非常に若いチームだが、元中日の遠田誠治監督(61)は「目標は日本一。全国でも持っている力をしっかり出せれば」。現役時代に、闘将・星野仙一監督の下で学んだ野球を土台に、道勢2度目の初陣Vを目指す。

指揮官も一目置くルーキー 準決勝と決勝で大車輪
投手陣の中心は、指揮官が「エース格」と位置づけるルーキーの原田だ。社会人デビューは5月の北海道予選1回戦・フェザーホームホーネッツ戦。先発して2回2/3、4失点降板と〝洗礼〟を浴びたが、7月12日の準決勝と決勝のダブルヘッダーでは、先発と抑えとして大車輪の活躍で、結成2年目で初の全国大会出場に大きく貢献した。
チームは岩見沢市を拠点に活動。原田もチームを支援する市内の空知信金に就職した。練習拠点がある栗沢に住み、平日はフルタイムで勤務した後、練習に参加する。「クラブチームは企業とも違うし、みんな真剣に野球をやりたくて集まっている人たちなので、そういった環境で野球をやれるのは、大学とは違った面白さとか楽しさがあるし、野球自体も充実している。仕事だけになると、どうしてもモチベーション的に落ちる部分があると思いますが、野球があって、それで仕事もさせていただいてる、というのが半分あるので、そこはどちらも真剣にいい一日を過ごせてるかな」。日体大ではなかなか登板機会に恵まれなかったが、新たな環境で再び輝きを放ち始めている。