中日・中田翔の現役引退に「寂しい」 いつも一緒だったブルペン捕手・渡部龍一さんの思い
中田翔と親交が深かった渡部ブルペン捕手(右)=撮影・松本奈央
「報道が出る前に連絡くれてうれしかった」
2008年から21年シーズン途中まで日本ハムに在籍した中日・中田翔内野手(36)が15日、今季限りでの現役引退を表明した。惜しむ声が続々と上がる中、親交が深かった元チームメートでブルペン捕手の渡部龍一さん(39)が思いを口にした。
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ユニホームを脱ぐという報告は、事前に受けていた。「報道が出る前に連絡くれたのでうれしかったです。寂しいですね」。今年の春季キャンプ中には、沖縄・北谷で一緒に食事へ行った。「ここ何年か満足にできていない。引退するとは言っていないですけど、年も年だし、とは言っていましたね」。ケガで思うようにプレーができないもどかしさを吐露していたという。
現役時代の渡部(左)と中田
「翔はさみしがり屋だから」
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渡部さんは、中田にとって〝兄貴分〟だった。4学年違いの2人は、知り合ってすぐ意気投合した。「いつも一緒にご飯食べたり、夜間練習したり」と、常に一緒だった。思い出は数え切れないほど。「ありすぎて。プライベートもずっと一緒だったので。僕と市川卓と(中田と)大体、3人でいました」。一見、こわもてだが、人懐っこい性格。「翔はさみしがり屋だから。(見た目は)あんな感じだけど、みんなにかわいがられるタイプ」。
1年だけ紫のリストバンドを身につけてプレー
中田の1軍定着後、一緒にいる機会は減ったが、タイミングが合えば食事に行った。2011年に戦力外通告を受けた翌年には、渡部さんのアイテムを身につけてプレーしてくれた。「1年だけ紫のリストバンドとか身につけてくれて、うれしいなと。義理堅いですよね」と振り返る。
試合前、中田(左)と話す渡部
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チームを離れても、かわいい後輩のことは陰ながら応援していた。「もう球場で見られないの寂しいですよね。まだ、(現役で)行けそうな気がしますけど…。大分、寂しいですね。みんな応援していますけど、個人的に応援する人がいなくなっちゃいました」。渡部さんが何度も口にした「寂しい」というフレーズには、中田への思いが詰まっていた。