柳川大晟 志願の3連投で3日連続セーブ 「久さんに『仙台、3連投行きます』と」
試合終了後、タッチを交わす田宮(左)と柳川=撮影・桜田史宏
■パ・リーグ17回戦 日本ハム2ー0楽天(7月21日、楽天モバイルパーク宮城)
日本ハムの柳川大晟投手(21)が2点リードの九回に登板。楽天打線を3人でピシャリと封じ、今季7セーブ目を手にした。これで今カード3連戦で3連続セーブ。6月途中からクローザーの座に定着した若武者が、勝負の後半戦でもチームのためにその右腕を振り続ける。
リードわずか2点 緊張感高まる九回のマウンド
敵地・仙台でスイープまで、あとアウト3つに迫った九回裏。日本ハムの2点のリードを守り抜くべく、マウンドに上がったのは、2日前、そして前日と同じ95番のユニホームだった。
【2000円お得! 道スポの年払いプラン】

直近2日間は、ともに3者凡退締め。そしてこの日も、まるでリプレー映像を見ているかのように、最後の打者を三振に斬って取ってパーフェクトリリーフを達成。「もう少し三振を取りたかったですけど、3人でちゃんと抑えられたので良かったです。信頼して使ってもらっているので、結果を出せて良かったです」。楽天打線に付けいる隙を全く与えなかった。
「球数も少なくて、疲労もそんなになかったので」
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
志願の3連投だった。12日のオリックス戦に登板後は、先発投手の完投や、セーブが付かない状況の試合が続いたこともあり、1週間近くマウンドから遠ざかっていた。「(楽天戦の前は)間隔が空いていて、(武田)久さんに『仙台、3連投行きます』みたいな感じで言っていて」。やや冗談めかして言ったそうだが、実際に20日までの2試合はセーブシチュエーションで出番が回ってきて、宣言通りに連投してセーブを挙げた。そして迎えたこの日。「きのうも投げましたけど、球数も少なくて、疲労もそんなになかったので。きょうの朝にも(状態を)チェックして大丈夫だったので、『行きます』と言いました」。有言実行の3連投で、自身のセーブ数を一気に3個上積みした。
転機は6月3日阪神戦の1回無失点
1軍の一員としてキャンプインした今季、当初目指していたのは先発ローテーション入りだった。だが途中で体調を崩すなどのアクシデントもあり、開幕を2軍で迎えることに。4月上旬に1軍合流を果たしたものの、当初は勝敗に影響しない場面での中継ぎ登板が大半だった。「最初の方は(調子が)全然良くなくて、結構苦しみました。(登録を)抹消されるかな、というタイミングもあったんですけど、何とか残してもらって」。状況が大きく動いたのは、6月に入ってからだ。同3日の阪神戦で3番手として登板し、1回を無失点に抑えると、そこから現在まで13試合連続で無失点を継続中。同17日の巨人戦で今季初セーブを挙げて以降は、チームのクローザーとして結果を出し続けている。
試合終了後、勝利のタッチを交わす柳川(右から2人目)=撮影・岩崎勝
「去年はすぐ終わってしまった」今年は最後まで
昨季も夏場に一時期クローザーとして起用されたが、リリーフ失敗などもあり、その座を守り抜くことができなかった。「去年はすぐに終わってしまったので、最後までクローザーで行けるように頑張りたいです」。さらなる成長を遂げた4年目右腕が、優勝を目指す後半戦の戦いでも、チームの守護神として君臨し続けてみせる。