万波中正 2打席連続弾 3週間ぶりの一発を生み出した新庄監督のアドバイスは

■パ・リーグ15回戦 日本ハム5-2楽天(7月19日、楽天モバイルパーク宮城)
日本ハムの万波中正外野手(25)が「6番・右翼」で先発出場。第3打席で約3週間ぶりとなる15号ソロを放つと、続く第4打席でも16号ソロを左翼スタンドに叩き込んだ。今季2度目となる1試合2本塁打で、オールスター前最後のカード初戦白星に大きく貢献した。
「久々に出たので、本当にうれしいです」
以前から好きな球場だと語っていた楽天モバイルパーク宮城の舞台で、万波のバットから待望の一発がついに生まれた。1点リードで迎えた六回1死の場面。楽天・西垣のストレートをとらえると、高々と舞い上がった打球がレフトスタンドに着弾した。6月28日西武戦の第1打席で14号を放って以来、実に48打席ぶりとなるホームラン。「最高です。久々に出たので、本当にうれしいです」と、にこやかな表情で打った瞬間の気持ちを口にした。

だがこの日の〝万波劇場〟は一発だけでは終わらなかった。七回2死の場面で、この日4度目の打席に立つと、楽天・宮森のストレートを、今度は鋭い弾道でレフトスタンドへ。うれしそうにダイヤモンドを一周すると、勇躍舞い戻った一塁ベンチ前で、広げた両手を縦に合わせて突き出すパフォーマンスを披露した。「僕らの世代で『イナズマイレブン』がめっちゃ流行っていて、エイリア学園のゼルの『ガニメデプロトン』という技です。最近(水野)達稀が1話から振り返って見出して、その話ばかりしていて。久しぶりに見たらおもしろすぎて、もし打ったらこれをやりたいと思っていて」。相性の良い舞台で、身も心も躍る活躍ぶりを発揮した。

苦しい戦いが続いていた。14号を打った試合以降、先発出場した9試合中6試合でノーヒット。スタメンに名前がない試合も増えつつあった。この日も1、2打席目は連続三振。そんな長いトンネルから抜け出すきっかけを生み出したのが、新庄監督からのひと言だった。