宮内春輝 支配下昇格へラストスパート「できることを積み重ねるしかない」 食事に誘う後輩メンバーは
支配下昇格へ必死のアピールを続けている宮内=撮影・近藤裕介
快投を続ける3年目育成右腕
日本ハムの宮内春輝投手(29)が支配下昇格へ必死のアピールを続けている。
今季は2軍で17試合に登板し、1勝0敗3セーブ、防御率1.65。15試合を無失点に抑え、16試合で自責点0を記録している。トータル16回⅓を投げ、四死球はわずか2つ。20三振を奪い、奪三振率11.04と、内容も申し分ない。
登録期限が迫るも貫く平常心
期限は迫っている。育成選手を支配下登録できるのは、2週間後の7月31日まで。それでも3年目右腕は「別に期限がどうかは関係なく、自分にできることは限られているので、自分のベストのパフォーマンスを出すことだけ考えています。 特に、焦りはないですかね。そこ(昇格)はコントロールできるところじゃないので、一個一個、自分ができることを積み重ねるしかないのかなと思っています」と平常心を強調した。

好調を支える日々のルーティン
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今季の投球には「ずっと状態が良い」と手応えを感じている。要因の一つがルーティンの確立だ。
「大きく変えたところは特にないんですけど、取り組みの中で、ルーティンが固まってきた感じはあります。朝起きて、モビリティ系のストレッチをウエート場で何種目かやって、キャッチボール前にはリストウエート(手首につける重り)を着けて振って、ドリルを入れて、キャッチボールに入って。あとはドライブライン系ですね。試合の準備でも、ドライブラインの重さが違うボールを投げています。朝やること、投げる前にやることがしっかり固まってきたので、自分のペースでできているところはありますね」
後輩との食事でリフレッシュ
後輩たちとの〝気楽な〟コミュニケーションが、ハードな日々の癒しになっている。
「仲良い後輩との食事には、わりかし行っていますね。そういうのは好きなので。息抜きにはなりますし、『オフ前だし行くか』みたいな感じでこっちから誘うこともあれば、向こうからの時もあります」
気の置けないメンバーたち
メンバーは 「あんまり周りを気にしないタイプの集まり」だという。
「松岡、ねもっちゃん(根本)、松浦、山本(晃)とかが多いですかね。あとは細川とか、福島も。気が合いますね。会話は本当に普通の、内容のない話ばっかりです。野球のこともたまに話しますけど、基本、内容のない話。気を使わない会で。僕が先輩ですけど、威圧したりはしないので(笑)。タメ語を使われることもあります」と笑った。
マウンド上では目の前の打者に集中

雨天中止や、今後の球宴休みもあり、支配下昇格へ向けた残りのアピールチャンスは少ない。
それでも「もどかしさはあります。でも、自分でどうこうできることじゃないので、一試合一試合、結果を出すしかないと思います。焦っても、しゃーないなと思うので」と自然体だ。プレッシャーもかかる状況だが「結構、試合になっちゃえば、試合のことしか考えないので大丈夫。もう、やるしかないです」と力を込めた。
目指すは2度目の昇格のみ
23年11月に左膝前十字靱帯断裂の大けがを負い、24年には育成契約から支配下にはい上がった経験がある。厳しいリハビリを乗り越えた不屈の男は、2年連続の〝昇格〟を最後まで諦めない。