山崎福也 本領発揮の6回0封 充実の内容も「まだ投げたい気持ちはありました」
五回1死一塁、西武・岸を二ゴロに打ち取った山崎=撮影・桜田史宏
■パ・リーグ10回戦 日本ハム2-3西武(6月28日、ベルーナドーム)
日本ハムの山崎福也投手(32)が28日、ベルーナドームで行われた西武戦に先発し、6回3安打無失点の快投を見せた。交流戦が明けて最初の登板だったが、走者を許しても冷静に対処し、スコアボードにゼロを並べた。
三塁踏ませぬ快投 勝ち投手の権利得て降板も…
緊迫した展開でも、主導権を渡さなかった。単打3本に抑え、与えた四球は一つ。山県や石井の好守にも助けられ、三塁を踏ませなかった。余力を残して72球で交代。勝ち投手の権利を持ったまま、マウンドを降りた。ほぼ完璧な内容だった。試合後、長い階段を上がり、球場から出てきた山崎は「まだ投げたい気持ちはありました。そこだけですね」と静かに言葉をつないだ。
四回2死一塁、一走の西武・滝沢をけん制アウトにする山崎
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継投決めた加藤コーチ「福也には申し訳ないことを…」
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結果的に救援陣がリードを守れなかった。七回から継投を決断した加藤投手コーチは「本当に福也には申し訳ないことをしたなと。相手もいいピッチャーだったし、1―0で逃げ切るというイメージでした」と顔をこわばらせた。

前日27日には西武の今井が熱中症で緊急降板
前日27日には西武先発の今井が熱中症となり、緊急降板した。配慮が必要な環境でもあった。「(心配は)多少、ありました。暑いだろうし、1―0でシビアな展開だったので。本人はいけたと思うんですけど(七回が)3、4、5番の右打者。80球手前でしたけど、代えた方がいいかと。勝負にいったという感じでした。結果として全く逆になってしまって申し訳ない」。同コーチはあらためて好投した左腕をねぎらい、責任を背負った。
「言われた役割をしっかりやるだけ」
今季11試合に先発し、防御率1.61をマークしている山崎。長いイニングへのこだわりは持ちながら「こればかりは、僕が決められないので。言われた役割をしっかりやるだけです」と力を込めた。後ろは振り返らない。悔しさは胸にしまい、任されたマウンドで最善を尽くす。
