《SHINJOの信条》向こうもこんがらがっていますって(笑)。俺のコメントに対して

■全体練習(6月25日、エスコンフィールド北海道)
練習後、取材に応じた新庄剛志監督(53)の一問一答は以下の通り。
―リーグ戦再開。どのような意識で臨むか
「(最初のカードの西武の)今井くんに対しては捉えていくのが難しくなると思う。内野安打とか、ポテンヒットでランナーをためられたらいいな、というところで足を使って戦っていきたいかな。(巨人の)山崎くんの時みたいなイメージでいきます。かき回すイメージはあります。あと、暑さに強い子とか(起用したい)。戦い方は分かるので。ずっとやっているチームなので、ちょっとした隙を突けたらいいかな。あとは、相手のミスを(逃さず)、こっちのペースに持っていってどう嫌らしい攻めをするか。もう、真っすぐとスライダーしかないんだから、ほとんど。追い込まれてもどっちかに張らないと難しいピッチャーなので、それでいいと思う。割り切りが大事。真っすぐを待って変化球をどうこうできる球質じゃないから。僕ならノースリーでもスライダーを待つかな。スライダーだけ待っていたら、そこまで驚くようなボールではないと思いますよ。真っすぐを待ってスライダーを打ちにいくと、やっぱりすごいボールに見えてしまうから。スライダーは意外と回転がすごくある。ポイントを前にして、ポンとタイミングさえ合えば、気が付いたらおお、こんなに飛んでいるんだと。いいところに落ちてくれるから」
―この話がオープンになると、スライダーが来なくなる
「今井くんはそんなピッチャーではない(笑)。打てるもんなら打ってみろ、というピッチャーなので。じゃあ打たせてもらおうかなと(笑)。その勝負をしたい。真っすぐ待ちのスライダーは難しい、やっぱり。僕たちの時代で言ったら、伊藤智仁さん。真っすぐ待ちのスライダー、無理! 100パー、追い込まれてもどっちかを待たないと。それでも難しいので。ファウルだと、うわーってなるんですけど、一球一球切り替えてね。別にスライダーを待って、次は真っすぐを待つでもいいんですけど、100%どちらか、真っすぐなら真っすぐ。真っすぐを待って、もしかしたら(別の球種かもしれないという)気持ちを全部、省かないことには。4打数1安打でいいじゃないですか」
―見逃し三振もオーケーに
「というぐらいの気持ちでいかないと。なかなか難しいんですけど、追い込まれたら真っすぐ待ちの変化球対応で、ボール球に手を出して結局は結果が出ないという。そんな失敗が多くなってくると思うので。今井くんに関しては。隅田くんだったら、僕だったらチェンジアップ待ち70パーセントぐらい。追い込まれたら真っすぐをなんとか詰まり気味でファウルにしながら、チェンジアップを待って、スライダーで三振のパターン(笑)。でも1回、2回ぐらいそのパターンでやられたら、また次は次はと向こうも考えてくると思うので、スライダーを打つとかね。駆け引きをしていかないと、あの2人に対しては難しいんでね。でもなんやかんや勝つというイメージもありますしね。1―0とか、2―1とかね」
―今井に内野安打、ポテンヒットの対策はされないか
「いや、向こうもこんがらがっていますって(笑)。俺のコメントに対して。俺は正直に言っているだけであって、言うことによって内野安打とポテンヒットが増えると思うので見ておいてください。(足を)絡ませて点を取りにいくという」
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―交流戦からリーグ戦に戻ることで気を付けたいことは
「ないないない。もう僕のやることはなくなっていますから。投手にしても打者にしても。ただ作戦をするタイミングで、このカウントでやりやすいところに来る、ここだというタイミングを僕が図って。あとはそんなに動かなくても大丈夫じゃないですか? 投手が良いからと、バントして進めても打てないからね。だったら打たせて良いかな、というところもある。ずっといいわけではないですしね、投手は。どういう戦いになるか面白いですね」
―ソフトバンクも上がってきた
「ソフトバンクさんね。今、楽しいと思いますよ。小久保監督は。主力があれだけ、けがをしてこれだけ勝っている。こういうチームづくりはすごく大事だし、いろいろなひらめきがうまくいけば、さらに層が厚くなる。結構、固定だったじゃないですか。また、けが人が戻ってきて小久保監督の手腕がさらに出てきそうな不気味さがありますね。まあ、もともと良いですからね、選手は。4軍まであるんでね。俺は4軍の選手を見つけてポンとすぐ使いたいぐらいですけどね。だって120人くらいいるんでしょ? もっとか。時間ないね、24時間では足りないね。4軍まであったら。ほかのチームを見られなくなってしまうね(笑)。はは、どんな選手がいるか見てみたいですね、4軍で」
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―今のチームは引けを取らないかと
「引けなんか、全く取らない。もう一緒でしょ。ただオーダーの組み方次第では…組み方が難しいですよね、みんながいいだけに。たぶん一人一人、オーダーを組んでと言ったら、みんな違う。コーチ陣でも違う。ああ、そういう考えなんだと。僕は、ちょっときょう考えてくださいと3、4人に言って、答え合わせをするけど、まあ違うよね。僕が、こことこことここを取って、オーダーを組んで、みんなが納得するように組みたいといつも思っています。…キャッチャーが合わん。打ってほしいけど、山田コーチからしたら抑えたい方が強くなる。難しいですよね、そのへんは。だったら両方の考えと違うキャッチャーを使ってやろうとかもあるし。それで成功するから。大丈夫です、このキャッチャーでいきましょうと。え、前回完封しているじゃないですか。いや、大丈夫ですと。結果を出させて、納得させて僕の意見が通る、というチームになりたいし、その逆もあるし。コーチの意見を聞いて成功したら、またよろしくお願いしますと。みんなで成長していく。最終的に決めるのは僕ですけど、実際に決めているのはコーチ陣じゃないかな。その意見、考え方が僕の作戦を成功させてくれている、というところはありますね。あとは入れ替えかな。入れ替えのタイミングで、結果を出していなくても今、1軍に対して必要なのはなんだろう、と考えた時に中島くんだったんですよね。フリーバッティングで引っ張ってくれと言っているのにずーっと流している(笑)。でもあれだから選べるのかな。あの四球はでかい。今井くんに対してはそれもいいかなと考えたんですけど…1試合でもめちゃくちゃ体が張ったと言っていたから。あの1本だけでも体がパンパンになるんですよ。今、何歳? 35歳か(実際は34歳)。酸素カプセルですね、これは」
―選手も(自宅に設置した酸素カプセルを)使いに行って大丈夫なのか
「全然、全然。1時間600円(笑)」

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