松本剛 ヤクルト・西川遥輝から学んだ「練習の必要性」 鎌ケ谷での忘れられないエピソード
試合前にあいさつを交わすヤクルト・西川(右)と松本剛=撮影・松本奈央
■セ・パ交流戦1回戦 ヤクルト1ー3日本ハム(6月10日、エスコンフィールド北海道)
元チームメートのスピードスターと再会
日本ハムの松本剛外野手(31)がヤクルト・西川遥輝外野手(33)と再会。練習中の合間に言葉を交わし、「久々に会った気がしないです」と、はにかんだ。
憧れの存在 「すべてを西川さんに学んできた」
1学年上の先輩は、2021年まで日本ハムに在籍。「かっこいい」と憧れ、兄のように慕い、少しでも近づこうと努力してきた。
「すべてを西川さんに学んできた。あの人は厳しいこともズバズバ言ってくれたし、鎌ケ谷にいた時の方が(印象に)残っています」

練習の虫にさせてくれた忘れられない出来事
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プロ入りしたばかりの頃、忘れられないエピソードがある。
2軍の試合後、千葉・鎌ケ谷にある寮のロビーで1軍の試合を見ていた時のことだった。
「打てなかった時にテレビを見ていたら、打てないやつがテレビなんて見てるんじゃないよって。冗談半分で。その試合は西川さんも打てなかった。室内に一緒に練習に行くぞって。そうやって言ってくれて、そうだよなって。そういう姿とか、そういう言葉をかけられて、練習の必要性をすごく感じた。オレからしたら、当時から(西川は)すごい選手だったわけ。それでも練習するんだったら、オレはもっと練習しないといけないと思わせてくれた」。尊敬する先輩の行動と言動が、練習を習慣化するきっかけになった。

今やチームに不可欠な頼れる選手会長
地道にやってきた練習が実を結び、22年には首位打者のタイトルを獲得。翌23年からは、西川が背負った「7」を継承した。選手会長としてチームを引っ張る立場となった今、その姿勢は若手の手本となっている。
5日の阪神戦(エスコン)では、大乱調だった細野に降板後、ベンチで声をかけて〝プチ反省会〟を実施。気持ちに寄り添い、2年目左腕は「ありがたかった。こういう先輩になりたい」と感謝しきりだった。
いつの時代も確実に届く思い
その言葉を伝え聞き、「うれしいですね」と照れ笑い。「アイツ、面白いやつですよ。すごい度胸あるし、でも結構、びびりなところもあるっていう。ピッチャーのことは分からないけど、大変なんだろうなと思って」と続けた。
先輩から後輩へ。相手を思いやる気持ちや、温かい言葉は受け継がれていく。
