ファイターズ
2025/06/09 16:15 NEW

《ハム番24時》6月9日

 

 〝ミスター〟を失った悲しみは、簡単には癒えない。直接、関わりがあった人は特にそうだろう。稲葉2軍監督にとって、長嶋茂雄さんは太陽のような存在だった。「一つの野球の時代が、終わってしまうのかなというのは感じる」と寂しそうな目をしていた。

 長嶋さんはアテネ五輪予選で侍ジャパンの監督を務めた。東京五輪で指揮を執った稲葉監督は、就任期間中に熱く背中を押してもらったという。「私が(侍)ジャパンの監督をしていた2018年に、対談をさせてもらったんです。やっぱり、熱い方ですよね。『とにかく、勝つよ』と、そういうことをおっしゃられていました。『稲葉監督なら必ず優勝できるんで』とも言っていただいた。人を前向きにしてくれたり、ポジティブな気持ちにさせてくれる方だった」と 故人に思いをはせた。

 野球人として、ミスターの思いを受け継いでいくつもりだ。「今、現代野球になってきていますけど、先人の方たちが築き上げてきたものは守っていかないといけないと思います」。今は鎌ケ谷で、若い選手たちの育成に力を注いでいる。長嶋さんのように記録にも記憶にも刻まれる選手を、一人でも多く育ててもらいたい。

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