今月２日にパ・リーグＴＶが公開した、交流戦開幕ムービー。その中で〝セ界が警戒するべき１２人〟として、日本ハムから登場したのが古林、そして「ガタシューのカタシュ（固守）」というキャッチコピーで紹介された山県だった。

　３日の試合前、山県にその話を振ると、ファンからのＤＭで登場していることを知ったそうで「本当にびっくりしました。恥ずかしい」と照れ笑い。「（取り上げられたのは）ルーキーだからなのかなと思って。ちょっとうれしい気持ちと、そうやって取り上げていただいて、もっと頑張らなきゃと思って」と謙遜していたが、同日の試合では固い守りとレフト前ヒット、そして翌４日にはプロ初ホームランを披露するなど、期待にたがわぬ結果を出している。

　４月中旬に昇格して以降、１軍に定着し続けている。周囲からの注目度も上昇しており、「歩いていたら声をかけられたり、『あ、山県じゃん』と、言われたりし始めましたね。ご飯を食べに行って、タクシーで帰る時に、運転手さんに『ファイターズの選手ですかね』とか。ちょっと恥ずかしいので、あんまり聞かないでほしいな、みたいな感じですかね」と苦笑いを浮かべる。

　初めて経験する交流戦の中で、パ・リーグファンはもちろん、セ・リーグファンにも名前を売りそうな雰囲気を漂わせている。

　「活躍すればするほど、いろいろな方に知っていただけるので。有名になることが目標ではないですけど、自分の中でしっかりできることをやっていけたらいいかな」。期待のルーキーから、球界を代表する名手へ。さらなる成長を遂げていく姿を、グラウンド内では熱く、その外では静かに見守っていきたい。