《仙台戦前日》中盤戦は試合数×2の勝ち点を実現しなければ《岩政Talk》
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「相手の失点が多いか少ないかはあまり関係ない。自分たちが良い攻守をできればチャンスは増える。僕たちが考えないといけないのは、自分たちのこと。良い形が10回、20回出せるかどうか。得点が入る確率が50%だとしても、まずは全体の数を増やさないといけない。相手の阻む確率が30%や50%だとしても、僕たちにできるのは10回、20回と数を増やすことだけ。相手の失点数は僕たちに対する失点数ではないので、あまり関係ありません」
ー大﨑のプレータイムが伸びてきた。期待は
「全選手同じですが、それぞれの選手の特性をどれだけチームに生かせるか。長いケガから復帰して少しずつプレータイムは増えている。ようやく他の選手との競争に入り込むパフォーマンスを見せている。来週にはケガ人が戻ってくるし、新しく入る選手もいる。勝負の中盤戦という言い方をして5試合で勝ち点7しか取れてない。中盤戦は試合数×2の勝ち点を実現しなければ昇格に手が届かないと伝えている。試合数×2をかなえられる選手が誰なのか?という競争をするので、メンバーの変更も当然あります。かなえられる選手で終盤戦を戦う方針。あと10試合もない中盤戦で見極めていきたい」
ー仙台戦は荒天の予報。戦い方に変化は
「当然ありますが、そのとき考えます。変えることは多くない。対応できるメンバーを選んだつもりなので、そのときに考えます」
ー練習で気持ちの浮き沈みが激しいと伝えていた
「あした1試合が良ければいいという話ではない。このチームが抱えている問題は継続性がないこと。勝った後の継続性も、試合の中の良い流れの継続性も。あるいは悪い流れになったときの、自分たちのやるべきことの継続性もそう。戦術や個人の技術の領域ではない。メンタリティー、考え方、心の置き所。いろいろな言葉があるが、良い流れや悪い流れっぽいというのに、乗っかる感覚が強い。僕は親父にいつも、勝って兜の緒を締めよと言われて育ったので、良くも悪くもその感覚がない。このチームは勝った後はすごく明るいし、負けた後はすごく沈む。良い面もあるので何も言わずに見ていましたが、ここまで勝ったあとに結果が出ないのを繰り返している。勝った後のメンタリティーが不十分かな?という話をすることが多いですね。これは1つの話として…、十数年前にサッカー関係者と、日本って減点方式だよねという話をした。海外は加点方式ですよね。それがサッカーに現れるのはシュートをふかしたとき。ヨーロッパではウ~という声が出る。日本ではため息で、ア~となる。この違いって大きい。シュートを外したときの声掛けってすごく大事。ア~という雰囲気になると、怖くてシュートを打ちたくなくなる。ヨーロッパのウ~は次も打たせてくれる雰囲気だと思う。だからみんなバンバン、シュートを打つ。日本はシュートを打てない選手になってしまう。その雰囲気って自分たちで変えられるんじゃないかな?という話を、今朝もしました。そこも含めてメンタリティー。心の持ち方がすごく重要なスポーツ。ちょっとずつ根深い問題も解決したい。連敗してないという事実もあるので、あしたもそのメンタリティーを見せられたら、と思います」
■プロフィール 岩政 大樹(いわまさ・だいき) 1982年1月30日生まれ。山口県出身。岩国高、東京学芸大を経て、04年に鹿島へ加入。CBとしてチームの堅守を支え、07年から09年までのJ1鹿島の3連覇に貢献した。日本代表としても8試合に出場。10年の南アフリカW杯のメンバーに選出された経験を持つ。13年限りで鹿島を退団した後は、タイ1部BECテロ・サーサナFC、岡山、東京ユナイテッドFCでプレーし、18年シーズンをもって現役を引退した。指導者としては、21年に上武大の監督を務めた後、22年からは古巣・鹿島のトップチームコーチに就任。同年8月から監督に就任し、23年シーズン終了までチームを率いた。24年はベトナム1部ハノイFCで監督を務めた後、9月に母校の東京学芸大のコーチに就任していた。
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