【プレーバック】春季全道大会準々決勝 札幌大谷4-7旭川実業(5月29日、札幌円山)

旭川実業が2006年以来の準決勝進出
4強入りを懸けた戦いは点の取り合いで幕を開けた。まずは先攻の札幌大谷が先制に成功した。一回、1番・山崎有歩(あるふ)外野手(2年)が中前打を皮切りに、1死一、三塁の好機を作ると、4番・瀧口大智内野手(3年)が二塁の頭上を越えるテキサス安打で三走をホームに迎え入れた。
しかし、旭川実業がすぐさま反撃に転じる。直後の攻撃でいきなり無死満塁の好機を作り、4番・近藤唯人内野手(3年)の中前適時打と6番・西村颯汰外野手(3年)の犠飛で逆転に成功した。札幌大谷も二回に相手の適時失策で追いつくなど、両者譲らない戦いを見せる。
先に勝ち越したのは旭川実業。四回1死一、二塁のチャンスで2番・藤本琉生主将(3年)が右中間への適時二塁打を放ち、3番・遠藤空仁(そらと)内野手も左前適時打で続いた。五回にも1点を追加し、六回には近藤が右翼スタンドへ2点本塁打をたたき込み、試合の流れを引き寄せる。
投げても先発の馬場太智投手(3年)が4回2失点、2番手の山田新大投手(3年)が3回無失点、背番号1の西村が2回2失点という盤石リレー。決勝に進出した2006年以来、19年ぶりの準決勝進出を果たした。札幌大谷は九回に2点返したものの、投手陣が13安打7失点と打ち込まれたのが響いた。
■19年ぶりベスト4を決めた旭川実業の岡本大輔監督(52)
「(近藤の)ホームランは予想してなかったですけど、あそこで2点取れたのは大きかったと思います。せっかくここまで来ているので、夏につながる試合をしたいと思います」
■5点追う九回に代打出場し、三振に倒れた元ファイターズジュニアの札幌大谷・大滝泰都主将(3年)
「気持ちも入ったし、打ってやろう、という気持ちだったんですけど、まだ全道クラスの好投手相手に対する自分の対応が、まだまだ足りない。もっと試合の雰囲気や流れを想定した練習ができれば、おのずと公式戦につながっていくと思う。練習から緊張感を持って、みんなで切磋琢磨していければ」