北海の2年生新リードオフマン石田が決勝打 昨秋のリベンジマッチへ「一戦必勝で」【春季全道大会】
七回に決勝打を放った北海の石田=撮影・十島功
■春季全道高校野球(5月27日、札幌円山)
▽1回戦 札幌日大高0-2北海
昨夏の王者倒し次は秋の王者と対戦
昨年の春と夏の甲子園出場校同士の対戦は、春の全道3連覇を狙う北海が2-0で勝利した。打っては、全道大会から背番号「7」に昇格した1番・石田稀代和左翼手(2年)が0-0の七回1死二塁で先制の中前適時打。投げては、先発した松田収司(3年)ら4投手が被安打3の完封リレーと、春の全道3連覇へ好発進した。北海は29日の2回戦で、今春の選抜甲子園出場の東海大札幌高と対戦する。
狙い通りの決勝打に小さく拳

札幌支部で6打数3安打をマークして赤丸急上昇中の石田が、公式戦で初めてのリードオフマン起用に応え、決勝打を含む2安打1打点。「(決勝打を)打ったのは変化球。ゾーンを上げて高めを狙ってました。練習試合でも1番は多かったので、初めてじゃなかったけど、2打席凡退していたので、そこで1本出せて良かった」。二走の生還を確認すると、一塁の塁上で小さく拳を握りしめた。
自分のミスで招いたピンチに責任 「仲間が助けてくれたので…」
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みそぎの一打だ。0-0の五回の守備で、先頭打者が放った追いつけそうな左翼線への飛球を捕球し損ねて二塁打に。そこから2死一、三塁まで攻めたてられた。「自分のミスでピンチになってしまって、それを仲間が助けてくれたので、自分のバットでなんとか返したいなとは思ってました。低く、強いライナーで、とにかく守備の間を抜いていくような打球を心掛けています」。雪辱の思いをバットに乗せ、中前へと運んだ。
昨春の支部予選ではベンチ入りも…
石田は中学硬式の強豪・札幌新琴似リトルシニア出身。「伝統のある強豪校で、自分もレギュラーを取って活躍したい。とにかく甲子園に行きたいと思って、北海高校に行きたい」と夏の甲子園全国最多40度の出場を誇る北の名門の扉をたたいた。昨春の札幌支部で1年生ながらベンチ入りも、その後はベンチ外。冬は筋トレに励み、体重は3キロ増の70キロになるまで鍛え上げ、今春の札幌支部では背番号23を付け、2回戦の札幌白石戦で公式戦デビューした。

指揮官「経験を次の2回戦、夏に」
平川敦監督(54)は、石田の抜てきについて「打撃が良い。その分、守備はちょっと目をつぶってっていうのはありますけど。これからの戦い、やっぱり1点を争うような接戦になると思いますし、夏は一つのプレーで全部変わるので、きょう経験したことを次の2回戦、夏につなげていってもらえれば」と期待を込める。石田自身は「責任も強くて、結構プレッシャーもあるけど、チームの勝利になんとか貢献できる活躍がしたい」と声を弾ませた。
連覇への壁
2回戦の相手は、昨秋の全道決勝で2年連続の選抜甲子園出場を阻まれた東海大札幌高だ。「秋はベンチに入れなくて、決勝で東海に負けて悔しい思いをした。一戦必勝で、どんな相手が来ても自分のできることをして、とにかくチームに貢献できるように頑張りたい」。リベンジを成し遂げ、春の全道3連覇へ加速させる。
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