ファイターズ
2025/05/21 17:55

《ハム番24時》5月21日


 異国の地で活躍するのは簡単なことではないだろう。文化の違いに戸惑い、実力を発揮できないまま帰国する選手もいる。ただ、台湾出身の孫易磊(スン・イーレイ)に、その心配はなさそうだ。今季が来日2年目。まだ20歳だが、2軍では7試合に登板し2勝0敗、26回⅔を投げて防御率1.35と圧巻の成績を残している。

 野球の成績が向上したことと比例するように、日本語もぐんぐん上達している。達や、加藤大が「イーレイはもう日本語で話せます。そんな言葉、どこで知ったの?という感じで、本当にうまいですよ」と口を揃えるように、通訳なしでチームメートと会話することも増えているそうだ。

 本人に聞いてみると、語学の必要性を感じ、昨年からオンラインで日本語の授業を受けていることを教えてくれた。「授業中は全て日本語で、1回90分、週1、2回のペースで勉強しています」。最近覚えた言葉を聞くと、普通の外国人選手は名詞や動詞が返ってくるが、右腕は「最近は助詞の勉強をしています。て、に、を、は、みたいなやつです。難しいですね」。それは日本人でも難しいです、と思わず言いたくなるレベルの高さだった。

 日本語が上達したことで、野球にも好影響があるという。「確かに、日本に来たばっかりの時に比べたら、上達していると思います。キャッチャーがマウンドに来た時に、(打者への)対策を自分からも話せるし、聞けるので」。鎌ヶ谷で会えば、いつも日本語で「お疲れさまです」と声をかけてくれる好青年が支配下に昇格し、1軍で活躍する日は、そう遠くないような気がする。

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