高校野球
苫小牧中央が3年ぶり円山切符 大ケガから復帰した篠山が決勝ラッキー打【春季室蘭支部】

■春季全道高校野球大会室蘭支部(5月18日、苫小牧・とましんスタジアム)
▽Aブロック代表決定戦 苫小牧中央3-2北海道大谷室蘭
終盤追い上げられるも1点差逃げ切り
苫小牧中央が序盤のリードを守りきり3-2で勝利。3年ぶり3度目の全道出場権を獲得した。左膝のケガの影響で17日の準決勝から復帰した6番・篠山塁右翼手(3年)が、二回1死二塁から一塁ベースを強襲する先制の適時打。チームは後続の追加点で主導権を握ると、終盤の追い上げを、昨夏以来の先発を任された村上広大投手(3年)が公式戦初完投で逃げ切った。春季全道大会は23日に組み合わせ抽選会が行われ、26日から札幌円山で熱戦が繰り広げられる。
手負いの篠山が、一塁ベース上から味方ベンチに向かって大きく吠えた。昨秋は代表決定戦で敗れただけに「ホームまで帰ってくれって思いました。1アウト二塁だったので、最低限の仕事はしたと思います。試合の前から積極的に打て、ピッチャーのボールは全部打てると(渡辺)先生が言っていたので、それを信じて全部振ったらヒットを打つことができました」と声を弾ませた。
練習試合で左膝を5針縫う負傷
5月2日の練習試合で、右中間方向への打球を追って中堅手と交錯。その際に中堅手のスパイクが篠山の左膝に入り、5針縫う大ケガだった。抜糸が遅れ14日に全体練習に合流したばかり。それでも痛み止めを服用しながら、復帰戦となった17日の準決勝で2安打3打点。2試合連続のマルチ安打と、負傷の影響を感じさせない活躍ぶりだ。「興奮状態もあるので、痛みは全く感じないです。もう全道に行くことしか考えず冬の練習をずっとやっていたので、その成果が出たかな」。渡辺宏禎監督(58)も「本来はクリーンアップを打つ選手」と期待度は高い。