高校野球
2024/05/23 20:45

甲子園V1から20年の駒苫が大勝発進【春季全道高校野球】

二回駒大苫小牧無死、沼島がソロ本塁打を放つ=撮影・小川泰弘

■春季全道高校野球大会(5月23日、札幌円山球場)
▽1回戦 駒大苫小牧11-2札幌第一 ※七回コールドゲーム

 駒大苫小牧は9番・沼島魁中堅手(3年)が今春から採用された低反発バットで北海道大会1号アーチを放つなど、チーム2桁安打の猛攻と隙のない走塁で札幌第一に大勝した。OBの佐々木孝介監督(37)が3年時に主将を務めた2004年は初めて春を制して、そのまま夏の甲子園で春夏通じて北海道勢初優勝を成し遂げた。あれから20年。節目の夏へ向けて、25日の2回戦で5年ぶりの4強入りを懸けて、クラークと対戦する。

低反発バットで北海道大会1号アーチ

 4-0で迎えた二回。先頭の沼島が振り抜いた打球は、左翼ポール際へ飛び込む公式戦初本塁打。「最初、切れるかなと思ったんですけど、そのまま伸びてくれて入りました。うれしかった」と気持ち良さそうにダイヤモンドを一周した。

 最近では珍しく素手でバットを握り、拳一握り分短く持ってコンパクトなスイングを心がける。「バッティンググローブをはくのが面倒くさいのと、素手の方が打ちやすい。履いたことあるんですけど、全然違和感あった」。1日1000スイングで手のひらに作った固いマメが、努力の跡を物語る。

昨秋の「背番号18」から一気に台頭

 沼島は昨秋は背番号18。4月の千葉遠征から帰道後、一気に台頭してきた。指揮官は「去年までは本当に箸にも棒にもかからなかった。秋も出てるわけじゃない。生き残るために、すごく努力してくれた」。走塁リーダーを担当。7-2の五回には1死一塁から左前に安打を放ち、送球が三塁へ送られる間にすかさず二塁へ到達。1番・小林航太郎遊撃手(3年)の二塁打の場面では、ヒットエンドランのサインで一気に二走から生還した。

9番に置くには惜しい打力秘める沼島

あわせて読みたい