高校野球
2021/11/21 14:43

クラーク初戦敗退 明治神宮野球大会

全国初勝利お預けとなったクラークナイン

■明治神宮野球大会 高校の部 クラーク1-5九州国際大付(第1日20日、東京・明治神宮球場)

 高校の部で、初出場のクラークは1―5で九州地区代表の九州国際大付に敗れた。先発した最速148キロ右腕の辻田旭輝投手(2年)が三回に不運な安打と失策が絡んで3失点するなど、五回途中4失点。打線の反撃は四回の1点にとどまった。敗れはしたが、出場確実な来春のセンバツ甲子園に向け、全国レベルとの差を確認できた。きょう21日には大学の部で東農大網走が登場。初戦2回戦で東京六大学代表の慶大と対戦する。

  クラークの全国大会初勝利は来春までお預けとなった。佐々木啓司監督(65)は「攻撃のミスが2回、守備のミスが1回。それが一番大きかった」と悔やんだ。
 敗れはしたが、収穫はあった。辻田が新球に手応えを得た。「(三回に)フォークボールで4番の佐倉君を三振にとれた」。チェンジアップも持ち球だが、秋の全道大会前からフォークに挑戦してきた。プロ注目の1年生打者を手玉に取ったことで、今後も決め球として使えるめどが立った。
 課題もあぶり出した。この試合の最速は一回にマークした143キロ。高めに浮いた球を狙われた。「球の走りは絶好調の時より全然、良くなかった。力みもありましたし、体が開いてしまった」と慣れないマウンドに苦戦した。
 エース左腕・山中麟翔投手(2年)と左右ダブルエースの一翼を担う。辻田は「下半身の使い方をもっと良くして、低めに投げられるようにしたい。春のセンバツでは背番号1をつけられるように頑張っていきたい」と言い切った。冬の間に自己最速をさらに更新。大台突破の剛速球を携え、再び全国のひのき舞台に戻ってくる。(西川薫)

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