高校野球
2024/03/11 16:30

【北海14度目の春】②1988年 〝マダックス〟で25年ぶり勝利のエース西中紀和さん

西中さんは10年ほど前から、中学硬式の恵庭リトルシニアでコーチとして未来の甲子園球児輩出に取り組む=撮影・西川薫

 第96回 選抜高校野球大会が3月18日に阪神甲子園球場で開幕する。北海道から昨秋の全道王者・北海と21世紀枠で別海が初出場する。北海は1963年大会で北海道勢最高成績の準優勝を収めるなど、道勢最多14度目の出場を誇る。歴代OBから甲子園開業100周年の節目に出場する後輩たちへのエールを紹介する。

現在、恵庭リトルシニアコーチ

 第2回は1988年の第60回大会2回戦・西条農業戦で、同校28年ぶり2人目の完封勝利を挙げたエース右腕・西中紀和さん(53)。2-0の五回にはダメ押しの本塁打を放つなど、25年ぶりの選抜甲子園勝利に貢献した。10年ほど前から中学硬式の恵庭リトルシニアでOBの渡辺匠監督(54)の右腕としてコーチを務めている。昨秋の新チームでベンチ入りした北海の今皓大捕手(1年)は、2022年のリトルシニア日本選手権に初出場した時の正捕手。今大会ではベンチ入りを逃したが「ぜひ、頑張って欲しいね」と、目を細める。

西中さん(前列右から5人目)は10年ほど前から、中学硬式の恵庭リトルシニアでコーチとして未来の甲子園球児輩出に取り組む

 

「第1代表じゃないから、緊張しなかった」

 一世一代の投球だった。エースとして挑んだ初の甲子園。「(準優勝で)第1代表じゃないから、そんなにすごい緊張はしなかったけど、恥ずかしい試合はできないって思った」。当時、北海の選抜甲子園での通算成績は9勝9敗。「負け越して帰ってきたくはない」と、伝統の重圧を一身に背負って聖地のマウンドに上がった。

4安打、1四球の99球完封劇&本塁打

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