ファイターズ
2023/08/17 00:50

古川 汚名返上の初猛打賞 出塁時は「アウトカウントを選手のみんなが伝えてくれていた」

プロ初の猛打賞&2打点でヒーローになった古川(撮影・桜田史宏)

■パ・リーグ18回戦 ロッテ0-6日本ハム(8月16日、エスコンフィールド北海道)

「9番・捕手」で今季初先発マスク 3安打2打点でヒーローに

 汚名返上の躍動だ。日本ハムの古川裕大捕手(25)が16日、ロッテ戦に「9番・捕手」で先発し、プロ初の猛打賞&2打点でヒーローになった。守備では、昨年のノーヒットノーラン達成時にもバッテリーを組んだポンセら、投手陣を好リード。6-0での快勝に大きく貢献した。

決して忘れることのない〝あの日〟

 〝あの日〟から3カ月以上が経過した。もちろん、決して忘れることはない。5月6日の楽天戦。1点を追う三回2死から代打で二塁打を放つも、二塁手前で左太もも裏を負傷し「頭の中が真っ白」になった。続く松本剛が左前に運び、本来であれば打った瞬間に全力疾走で本塁を狙うべき場面で、スタートが遅れた。アウトカウントを間違える痛恨のボーンヘッドだった。

 翌日に2軍降格を告げられ、しばらくはどん底まで落ち込んだ。「そのミスで去年1年間やってきたことが崩れかけました」。普段は「言葉は現実化する」(永松茂久著)や「生き方」(稲盛和夫著)など、毎日のように本を読む読書家だが、このときばかりは何を読んでも頭に入ってこなかった。「誰かと話している方が楽でした」と、担当の高橋スカウトに自ら電話をかけたこともあった。
 

5月6日の楽天戦、三回2死二塁、松本剛の左前打にスタートが遅れ三塁でストップした二走・古川(左)

 

「何のために野球をやっているのかなって」

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