ファイターズ
2023/06/17 00:30

エース上沢 8回1失点で6勝目 後輩・田中瑛の復帰を手助けした頼れる先輩

七回1死満塁、中日の代打・高橋周を空振り三振に仕留め、雄叫びを上げる上沢(撮影・大石祐希)

■交流戦1回戦 日本ハム2-1中日(6月16日、バンテリンドームナゴヤ)

前半は直球主体 後半は変化球主体にチェンジ 打っては5年ぶり安打でチャンス演出

 投打でハッスルだ。日本ハムの上沢直之投手(29)が16日、中日との交流戦に先発し、8回1失点でリーグトップに並ぶ6勝目(4敗)をマークした。前半は直球主体の攻めを見せ、後半から変化球中心にモデルチェンジ。相手打線をわずか3安打に抑え込むと、打っては1点を追う三回1死二塁で左前打を放ち、続く加藤豪の同点犠飛を演出した。

 「無欲のヒットです(笑)。きょうはあんまり体の調子が良くなくて、あんまり足が効いていない感覚があった。真っすぐが良くないかもしれないなと思って、ドラゴンズ打線もすごい真っすぐを打ちに来ている感覚があったので、途中から変化球主体に。序盤と最後の方でガラッとピッチングの内容を変えたのが良かったかなと思います」

七回は先頭から2者連続四球も バント失敗のデータあり、冷静に対応

 ハイライトは1点リードの七回。先頭から連続四球で無死一、二塁とピンチを背負ったが、頭は冷静だった。犠打を試みた村松への初球でファウルを奪うと「もうバントをさせないでいこう」と決意。「前回の試合(15日のロッテ戦)で(村松は)バントができていなかったという情報が入っていた。メンタル的にも焦りもあったと思うので、そういうのも加味したら、プレッシャーのかかる場面ですし、なかなか普通の状態ではできない。なので、あそこはしっかり高めを投げたらファウルになると思って」と、2球目は直球を意図的に高めに投じ、狙い通りバックネットへのファウルで2ストライク目を奪った。

1死満塁ピンチも 三振、投ゴロで無失点

 ヒッティングに切り替えた村松を空振り三振に仕留めると、続く代打・石川昴には投手強襲の安打を許し1死満塁。それでも代打・高橋周を空振り三振に斬り、最後は代打・伊藤を投ゴロに打ち取って無失点で切り抜けた。

 「あそこをしっかり粘れたのは良かったなと思いますし、ああいうきつい場面で、ああやって三振取れたのがすごく良かった。(捕手の)アリエル(マルティネス)としっかりコミュニケーションを取りながら、自分の抑える確率が高いボールと、自分がコントロール良く投げられるボールを選びながら、いいものをチョイスして投げることができたと思います」

「ああいうピッチャーになりたい」田中瑛も憧れる後輩思いの理想の投手

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