２０２０年２月２６日、本来はハッピーエンドで終わるはずだったミュージカルにも世界中を揺るがしたコロナ禍による悲劇は訪れていた。北海道四季劇場（札幌市中央区大通東１、現・東１丁目劇場施設）のファイナル公演として上演していた「リトルマーメイド」が、同年３月１５日の千秋楽を前に公演中止となってしまったのだ。今年になってコロナによる制限が徐々に無くなり、志し半ばで終えてしまった公演が今年５月２８日～１１月２６日、同劇場で特別アンコール公演として復活している。

　「リトルマーメイド」は、「美女と野獣」（１９９５年）、「ライオンキング」（１９９８年）、「アイーダ」（２００３年）に続くディズニーとの連携第４作目。２０１３年に東京で初の日本公演を迎えて以来、名古屋、福岡、大阪、札幌、静岡、広島、仙台の８都市で上演を重ね、総公演回数３８００回以上、総入場者数は約３９０万人以上を数える人気ミュージカルだ。

　今回は同公演の一部を写真レポートで伝える。撮影したのは全部で２１７１枚。舞台美術、キャストの熱量、各シーンに合わせて感情の抑揚をつけるような音楽、すべてが相まり、シャッターを「今」切らなければとカメラマン本能をかき立てられた。それだけキャストの演技や演出に没入感があり、どの位置から見ても舞台に奥行きを感じさせる工夫がされていた。今回は１１月千秋楽までの公演が無事に終わると願いたい。

　また、キャストには札幌市出身のシェフ･ルイ役の岩城雄太さんと女性アンサンブルの田口ゆりさんも登場している。

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◆アリエル役・若奈まりえさんのコメント
「前回の札幌公演はコロナ禍の影響により、無念にも千秋楽を迎えることができませんでした。お客様から公演を望むお声を頂戴し実現した、この特別アンコール公演に出演できることは格別の思いです。アリエルは、海中で生きる自分に満足せず、地上の世界にあこがれる強い好奇心と未知の世界へ勇気をもって進んでいく強さを兼ね備えた、素敵な女性です。アリエル役を通して作品の感動をお届けできるよう、北海道の皆様への感謝の気持ちを込め、日々の舞台を精一杯努めてまいります」

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