コンサドーレ
2023/03/12 23:30

札幌FW小柏が横浜Mに1年越しのリベンジ弾! 昨年同日の同カードで負傷し長期離脱

一年越しの思いが爆発!? 前半8分、小柏が先制ゴールを決めて吠える(撮影・桜田史宏)

■J1第4節 札幌2-0横浜M(12日、札幌ドーム)

前半8分、金子のクロスを左足で合わせて先制 復帰2戦目で今季初ゴール

 1年越しのリベンジ弾だ! 北海道コンサドーレ札幌がホームで昨年のJ1王者・横浜F・マリノスに2-0で完封勝利した。昨年の同日に行われた対戦で負傷し、長期離脱を味わったFW小柏剛(24)は前半8分、MF金子拓郎(25)の右クロスを左足で合わせて先制点を決めた。さらに札幌は高い攻撃力を誇る横浜Mを前半シュート0本に抑えると、後半32分には今季加入後初先発となったMF小林祐希(30)が相手GKへのプレスから移籍後初得点を奪った。金星で待望の今季公式戦初勝利を掴むと、札幌ドームに集まった1万7000人を超える観衆も酔いしれた。

 口火を切ったのは前節から戦列復帰した小柏だ。前半8分、GK具聖潤(28)からのロングボールに反応した右サイドの金子が、相手DFとの競り合いを制して裏へ抜け出すと、前に出てきた相手GKも交わしてゴール前へ右足で折り返す。そのパスをゴール前に走り込んできた小柏が、左足ワンタッチで押し込んだ。「(開幕から)2試合チームに貢献することができなかったので、その中で得点という形で貢献できたのは良かった」と、復帰2戦目での今季初ゴールを喜んだ。

 札幌はシャドーに小柏とMF浅野雄也(26)というスピードのある選手を並べた。「僕と浅野選手の特長を見て、監督が戦術を組んだと思うので、裏に抜けてシュートを打って。それが得点につながって良かった」。DFラインを高く設定する相手に対して前線から積極的に守備を行い、ボールを奪うとシンプルに長いボールを入れて、相手の背後を執拗に突き続けた。昨季リーグ最多の70得点をマークした横浜Mの攻撃陣を後半のみのわずかシュート5本に抑え、逆に札幌はその3倍の15本ものシュートを浴びせた。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(65)が「17年間、試合をしてきた中で、最も優れたゲームだった」と最大級の賛辞を贈ったとおり、内容、結果ともに札幌の完勝だった。

昨年3月12日の対戦ではGKと1対1になったところで右太もも裏を肉離れ

 1年越しのリベンジを果たした。昨年3月12日、札幌は横浜Mと札幌ドームで対戦。1点リードの後半40分、小柏は相手DFラインの裏へ抜け出し、GKと1対1となる決定的な場面を迎えたが、その瞬間に右ハムストリングの肉離れを発症。シュートはGKに阻まれ、自身はピッチから退くことになってしまった。交代枠を使い切っていた札幌は残り時間を10人で戦い、ラストプレーで追いつかれて1-1のドロー。これ以上ない悔しさを味わった。

 その日からちょうど1年。奇しくも同じ会場で、同じ相手から、あの日決められなかったゴールを奪い取った。「偶然にも同じ相手で同じ日になったんですけど、そこはあまり気負いすぎず。王者横浜Mという相手に対して挑戦していかなきゃいけないですし、勝たないと上に行けない。そういう意味でも、今日の得点はすごく大きかった」。昨年のネガティブな出来事を払拭し、逆に自身のゴールで金星をもたらしたポジティブな思い出の日にアップデートできた。

札幌は11位に浮上 小柏「この勢いに乗って連勝していきたい」

 今季初勝利を挙げた札幌は11位に浮上。3年ぶりにピッチ上で行われたヒーローインタビューで小柏は「この勢いに乗って連勝していきたい」と誓った。完全復活を果たした札幌のスピードスターが、前年王者撃破という結果も追い風にして、ゴールを量産し続ける。

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