ファイターズ
2023/03/09 20:30

それぞれの思いを巡らせて古巣に乗り込む伏見と江越 10日から阪神、オリックス戦

昨季までオリックスに所属した伏見(左)と阪神だった江越がそれぞれ古巣戦を心待ちにした

千葉・ZOZOマリンで練習後、関西へ移動 それぞれ古巣との対戦に闘志を燃やす

 それぞれの思いを抱いて、かつての本拠地に乗り込む。日本ハムの伏見寅威捕手(32)と江越大賀外野手(29)が9日、千葉・ZOZOマリンスタジアムの室内練習場で行われたチーム練習に参加。フリー打撃などで汗を流した。10日からは甲子園で阪神2連戦、12日には京セラドームでのオリックス戦を予定。昨季まで所属した古巣との対戦へ向けて闘志を燃やした。

伏見「楽しみな気持ちが強い。倒さないといけない相手」

 互いの手の内を知り尽くしているから、今持てる実力を素直にぶつけていく。FAで移籍した伏見はシンプルな思考で昨季の日本一チームに挑む。「オリックス時代は自分の攻め方はこうだとか、逆にこうやってやられたら嫌だとかを聞いている。お互いやりにくさはあると思うけど楽しみな気持ちが強いですね。去年の優勝チーム。倒さないといけない相手です」。慎重に言葉を選びながら、元チームメートたちとの対戦を心待ちにした。

 悩みに悩み抜いて地元・北海道球団への移籍を決断した。最後まで後ろ髪を引かれた古巣に、今でも特別な感情を持っている。そんな伏見に対して、昨季まで共に戦い2年連続リーグ優勝を達成したオリックスの中嶋監督は、移籍後の心構えを説いたという。

オリックス・中嶋監督からは「絶対に遠慮はするな」

 「移籍が決まって報告へ行ったら『絶対に遠慮はするな』と言われました。中嶋監督も移籍を経験して、そう思っても気を遣ってしまったみたい。古巣が相手。どういう感情でゲームに出るか分からないですけど、監督が色々教えてくれた。遠慮せず気を遣わず、特別な感情を抱かずに戦いたい」。胸中を察して授けてくれた金言を、体現するときが来た。

甲子園で声出し応援解禁 江越「ヤジらないでもらえれば」

 一方、甲子園に凱旋する江越は高揚感を覚えている。声出し応援が解禁となった今季、名物である虎党の大歓声が待っている。「オープン戦でも凄いだろうなと思うので、そこはちょっと楽しみ。相手ですけど…」。殻を破りきれなかった8年間を経て、新天地で定位置奪取へ邁進している。背番号37のガムシャラな姿を見れば、敵味方関係なく熱い声援が送られるはずだ。

 「特別な意識はないです。どういう感じになるかは分からないけど、ヤジらないでもらえれば」と江越。さまざまな思いを巡らせて、再び足を踏み入れる関西の地。男たちが見せる〝恩返し〟の瞬間に注目だ。