冬季スポーツ
2023/02/04 17:00

ロコ・ソラーレ〝ゾンビゲーム〟で連覇に王手! スキップ藤沢「楽しめるような決勝に」 カーリング日本選手権

勝利を喜び合うロコ・ソラーレ(提供写真・JCA IDE)

■日本カーリング選手権大会(4日、北見・アドヴィックス常呂カーリングホール)
▽女子プレーオフ ロコ・ソラーレ(予選1位)7―4中部電力(予選2位)

後半4連続スチール

 幾多もの修羅場をくぐってきたロコ・ソラーレが、中部電力に競り勝った。序盤は氷の対応に苦しみ、第5エンドを終えて2―5とリードを許していたが、第6エンドで1点獲得すると、第7、8エンドの連続スチールで逆転。気付けば第10エンドまで4連続スチールを見せ、決勝進出を決めた。

 第9エンドにはスキップの藤沢五月(31)がダブルテイクアウトを決め、勝利への流れを確実なものにした。第1エンドは同じような投球でミスしていたが、しっかりと修正。サードの吉田知那美(31)は「さっちゃん(藤沢)が絶対に決めるっていう気持ちで投げてくれた。あの1投で諦めないっていう気持ちから絶対に勝つっていう確信に変わった」と讃えた。

 スキップの藤沢は「前半の部分で我慢をして、1点を後攻のときに取り切ることができた。チーム全員で支え合って、転んでもいいって思えるように楽しめるような決勝にしたい」と、今大会で自身とセカンドの鈴木夕湖(31)が投球時に転倒したことを自虐しながら、連覇への意気込みを語った。

1月のカナディアンオープンで優勝

 1月にワールドツアー最高峰グランドスラムの1つである「カナディアンオープン」で王者となったロコ・ソラーレの〝地力〟が違った。怒涛の巻き返しについてサードの吉田知は「後半にベストパフォーマンスを持っていくように何度も練習した。ゾンビのように10エンドまで食らいついていけたので、ナイス『ゾンビゲーム』だった」とニンマリ。

 タイトなスケジュールの中でも、この日本選手権へのピーキングも怠らなかった。例年は日本の氷に対応するため、必ず2週間の調整期間を設けていたが、今回はグランドスラムから帰国し、1週間しかなかった。それでもカナダではこの日本選手権を見据えた練習を重ねた。

「自分たちのやりたいカーリングで勝つ」

 さらなる高みへ行くために「自分たちのやりたいカーリングで勝つこと」(吉田知)にこだわりを持っている。より高度なショットを選択しながら、見ている人も巻き込む〝楽しいカーリング〟こそが、真の勝利。吉田知は「その軸はぶらさず、一生変わらない」と言い切った。

 決勝の相手は予選4位から勝ち上がり勢いのあるSC軽井沢。藤沢が「ベストパフォーマンスができた試合はない」と話したように、1次リーグは1位通過も6勝2敗と本調子ではなかったが、接戦をものにしながら決勝まで進んだ。世界を知るロコ・ソラーレ、連覇への視界は良好だ。

関連記事一覧を見る

あわせて読みたい