アマスポーツ
2022/12/27 21:00

13年ぶり花園出場の北見北斗 善戦も初戦敗退 全国高校ラグビー

後半、なんとかトライを挙げようと、ゴール前に突進する北見北斗(撮影・工藤友揮)

■全国高校ラグビー大会 第1日(27日、東大阪市花園ラグビー場)
 ▽1回戦 北見北斗10-29日本航空石川

 13年ぶりに花園に戻ってきた北見北斗は、石川県代表の日本航空石川に10-29と善戦したものの勝利は遠かった。

前半3-5と大接戦

 前半2分にSO中嶋優斗(3年)が相手の反則で得たPGを決めて先制。8分に相手にトライを許し逆転されたが、ここから粘りの守備を見せる。24分には連続攻撃を受け、相手FWにインゴールまで進入されるが必死のディフェンスでトライを阻止。27分にも、自陣右サイドを崩されて突破されるが、SH大西粋綺(いき、3年)が必死に追いかけ、ゴールライン手前でタックルし相手をストップ。絶体絶命のピンチを救い、前半を3-5と僅差で折り返した。

 しかし後半に入ると、日本航空石川に立て続けに4つのトライと2本のコンバージョンを決められ、3-29と突き放された。27分、ゴールラインまであとわずかのところで得たペナルティーから連続攻撃を仕掛け、最後はCTB藤枝航史(3年)がトライ。コンバージョンも決めて10-29と食い下がった。

3年生11人中10人が未経験者

 4度の全国準優勝を誇る北見北斗。近年は全国の舞台から遠のいていた。創立100周年の年に花園に戻ってきたのは、高校からラグビーを始めた初心者軍団だった。今回メンバー入りした3年生11人のうち10人がラグビー未経験者。小野泰章監督(51)が「地方の進学校で、経験していない初心者ばかりだったけれど、そういう子たちが当初から13年ぶりの全国出場を目標にしてきた」と振り返ると、唯一のラグビー経験者だった主将のNO.8荒田悠佑(3年)も「自分たちの代で北斗の歴史の1ページを刻もう、花園に出ようという気持ちを持った同級生とラグビーを始められて、3年目に花園の切符を手にできてすごくうれしかった。自分の中で財産になりました」と、仲間とともにたどりついた聖地で戦えた喜びを口にした。

 「情けないゲームではないことは、皆さんにおっしゃってもらった」と語った小野監督。敗れはしたものの、攻守で光るプレーは随所に見られ、古豪復活を予感させるには十分な戦いぶりだった。久しぶりの花園の舞台で、北見北斗が復活ののろしを上げた。

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