コンサドーレ
2022/10/08 23:00

札幌J1残留確定足踏み…青木が先制弾も〝魔の2分間〟で逆転負け

残留を争う福岡にホームで勝ち点3を献上してしまい、がっくり引き揚げる札幌の選手たち(撮影・松本奈央)

■札幌1-2福岡(8日、札幌ドーム)

 北海道コンサドーレ札幌はJ1残留を争う福岡に1―2で敗れ、今季3度目の逆転負けを喫した。前半12分にMF青木亮太(26)が先制ゴールを決めたが、後半30分にセットプレーから同点に追い付かれると、そのわずか2分後に勝ち越された。勝利すれば残留が決定した試合だったが、ホームに集まった1万4202人のサポーターを喜ばせることができなかった。順位は11位で変わらず。次戦は中3日の12日に敵地で浦和と対戦する。

セットプレー、カウンターから失点「不用意なミス続いた」

 魔の2分間で逆転負け―。後半30、32分に立て続けに失点し、歓声はため息に変わった。

 前半12分に青木のゴールで先制したが、その得点の起点となったMF駒井が同39分に負傷退場し、ゲームプランに狂いが生じた。代わってFW金健熙を1トップに入れ、FW興梠、シャビエルがシャドー。青木が前節に続いてボランチに下がった。

 失点はセットプレーと、パスカットされてからのカウンター。青木は「ちょっと不用意なミスが続いた。フリーであれば自分が運んで、落ち着いてからプレーすることも必要」と、中盤でのプレーに課題を残した。

 ボランチ不足は深刻な状況だ。先発したDF西は元々はボランチが本職も、リーグ戦先発出場は5月25日以来2度目。後半35分に交代すると試合終盤は青木とシャビエルという前線コンビがボランチを担う非常事態だ。

ミシャ監督「妥協でしかない」青木・シャビエルの急造ボランチ機能せず

 ペトロビッチ監督もこの起用には「妥協でしかない」と厳しい台所事情を嘆いた。次戦はMF高嶺が出場停止明けとなるが、MF荒野、深井はけがで、駒井も不透明な状況だ。全体練習に合流しているMF宮沢が次節には間に合うかもしれないが、駒不足は否めない。

 この試合では決め切れなかったが、次の試合も勝てば残留が確定する条件は変わらない。プレーオフ圏の16位・G大阪と勝ち点5差をつけている札幌の圧倒的優位は揺るがない。青木は「早く残留を決めなくてはいけない。そのために必ずゴールは必要。次にしっかり残留を決められるようにしたい」と次戦の敵地で祝砲を挙げるつもりだ。

 数々の修羅場をくぐり抜けてきたベテランの西は「残り3試合で残留する。そこを目指して納得できる戦いをしていく」。シーズン最終盤、その言葉を信じてみたい。

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