ファイターズ
2022/08/19 22:55

《荒木大輔のズバリ解投》敗戦の中にも光アリ 吉田輝星の奪三振は見事

七回から登板し、力投する吉田

■日本ハム2ー7ソフトバンク(19日、ペイペイドーム)

上川畑の前向き姿勢に好感

 敗戦の中にも光るプレーはある。決してただでは負けなかった。野手では「3番・二塁」でスタメン出場の上川畑。二回1死一塁で、平凡な二ゴロをトンネル。1死二、三塁と傷口を広げた。幸い、先発のポンセが踏ん張り失点には至らなかったものの、もともと守備を高く評価されていただけに痛いミスだった。

 ところが、だ。その後に2安打。守備での失敗を引きずることはなかった。野手にとってエラーは付きもの。その後の立ち居振る舞いが大事で、自軍の選手もそこを見ている。どういう状況でも前を向く姿勢は好感が持てる。

攻めの投球で1回パーフェクト

 投手陣では2番手で登板した吉田だ。七回の1イニングをパーフェクト。特に先頭の黒瀬を空振り三振に打ち取った投球は見事だった。カウント2―1から3球連続で直球。首を振って捕手にストレートを選択させた。ファウルで粘られたが、最後はフォークできっちり仕留めた。この攻めの投球が3者凡退につながった。

 ポンセはもったいなかった。立ち上がりから状態が良く、右打者へのツーシームやカーブは効果的だった。二回のピンチもしのぎ、どんな場面でも平常心を貫く〝らしさ〟を披露できていた。悔やまれるのは三回、柳田に先制の2点打を浴びた1球。カーブが真ん中に入ってしまった。インターバル後の六回の投球も今後の課題。そこがクリアされれば、期待はさらに膨らむ。(本紙評論家)

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