コンサドーレ
2022/07/21 23:30

札幌FW興梠 不振脱出の起爆剤になる チームは3試合連続無得点

オフ明けの練習でリラックスした表情を見せる興梠(手前右)。チームの決定力不足解消へ挽回を誓った(撮影・木村健太郎)

 北海道コンサドーレ札幌は16日の前節・柏戦から4日間のオフを取り、21日から全体練習を再開してボール回しやダッシュ走などで調整した。リーグ総得点19点、直近3試合連続無得点と決定力不足に苦しむ札幌。FW興梠慎三(35)が不振脱出の起爆剤となる。

J1通算得点歴代2位(161点)まであと2点

 チームはもちろん、一番は自身に歯がゆさを感じている。J1通算159得点(歴代3位)という稀代の点取り屋である興梠が、今度こそ決定力不足に終止符を打つ。これまでリーグ戦11試合出場で1得点。「1試合で最低1得点」をモットーに2012年から20年まで9年連続2桁得点も、21年は浦和で1得点、そして今季と本領を発揮できていない。「これだけ試合に出させてもらって1点だけなのは、FWとしてふがいない。これから取れるようにしたい」と挽回を誓っている。

 見るものを魅了する攻撃サッカーを展開する札幌。1試合のボール支配率54%(リーグ3位)、同平均シュート数13.3本(同6位)、同パス本数523.1本(同5位)と、データがそれを証明している。しかし、総得点19点(1試合0.9点)は15位と低迷し、結果に反映されていない。

 ゴールまであと一押しに欠ける現状に「ボールを持つ時間は長くても、僕も含めて、これは決めないといけないという、本当の決定機がまだまだ少ない」と分析する。また、攻撃陣はけが人続出で、FWシャビエル、小柏が離脱中、加えて前節の柏戦で負傷交代したMF金子の全治は不明。非常事態だからこそ、ベテランFWへの期待は大きくなる。

 4月に古傷の右膝半月板損傷の手術に踏み切り、コンディションは徐々に上がっている。柏戦でのエリア内で倒された問題のシーンも、DFラインと駆け引きをして完璧に裏を取った。「100人中90人はPKだと思う。FWとしてはファウルを取ってほしかった」と振り返るも、すでに気持ちは切り替えている。

 あと2得点で、佐藤寿人氏(元日本代表FW、現解説者)に並びJ1通算得点歴代2位タイとなる。「個人記録にフォーカスするより、チームがこういう状態なので求められるのはチームのためゴールを決める。それだけです」。札幌の浮上にはレジェンドFWの爆発が欠かせないはずだ。

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