ファイターズ
2022/07/16 23:30

《岩本勉のガン流F論》「絶対的エース」上沢が真骨頂の粘り

六回表、無失点に抑えグラブを叩く上沢

■日本ハム1ー0西武(16日、札幌ドーム)

 「絶対的エース」と評するにふさわしい上沢の投球が快勝に導いた。連勝中というプレッシャーを感じながらの登板。立ち上がりは慎重だった。状態の良い西武打線をうかがいながら、丁寧に勝負していった。ランナーを背負えば、真骨頂の粘りを披露。決定打を許さなかった。

 1巡目で得た感覚を生かすクレバーさも持ち合わせていた。2巡目に入った三、四回はいずれも3者凡退。ピンチの芽を摘んだ。前回(7回1/3を2失点)に続き、より一層、上沢への信頼度は増したはずだ。

 エースの〝奮投〟は好影響を与える。野手はその姿に「よし!」と呼応し、自然と守備にリズムが生まれる。ベンチも指示が出しやすくなる。五回には浅間が右翼から好返球、二走の三進を阻止した。七回の1死二、三塁は二直併殺で無失点。二塁手・石井のポジショニングがハマった。

 2人の女房役も快勝を支えた。清水は3カ月ぶりの1軍で、エースを見事にリードした。1―0の八回1死からマスクをかぶった石川亮はリリーフ3投手を輝かせた。正捕手争いは激しい。競争の中で2人は確かな成長を示した。

 そして決勝打の野村に言いたい。さすがは4番!

(本紙評論家)

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