■日本ハム３－７オリックス（３日、札幌ドーム）

期待に応えた石井ニヤリ「あんなにうまくいくとは」

　新庄ビッグボスとっておきの新作戦がさく裂した。石井の適時打で１点を返し、なおも２点を追う三回２死一、三塁。スタートを切った一走の石井がつまずいた様子を見せて、けん制球で一、二塁に挟まれた。その間に三走の松本剛がホームイン。新たな勝負手で１点差に詰め寄り、ベンチで大喜びした。

　秘密の特訓を敢行していた。先月１４日には、報道陣を２時間シャットアウトして全体練習を実施。さらに１日の試合前にも１５分ほど非公開で走塁練習を行い「俳優になってもらわないといけない。この子は演技うまそうだなって思ったらサインを出す」と予告していた。

　期待に応えて〝演技派俳優〟ぶりを見せた石井は「作戦の一つです。詳しくは言えません」とニヤリ。「（けん制を）誘い出す感じはある。あんなにうまくいくとは思わなかったですけど、成功して良かった」とホッとした表情を浮かべた。

　奇襲は成功したものの、投手陣が７失点を喫して同一カード３連勝ならず。試合後、新庄監督は球団を通して「今のファイターズに圧倒的なボールで抑えられる投手はいない。ランナーがいなくてもクイックなどをうまく使い、タイミングを外すピッチングができないとこれからは使えない」とコメントした。厳しい言葉を発し、選手たちに奮起を促した。

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