ファイターズ
2022/05/03 23:30

《荒木大輔のズバリ解投》九回アルカンタラの初球見逃し残念

九回2死満塁のサヨナラ機に三振で終わったアルカンタラ(撮影・小田岳史)

■日本ハム1-2楽天(3日、札幌ドーム)

 敗れはしたが、チームは確実に前へ進んでいる。先発マウンドに上がった加藤は「つかんだな」という感じ。表情一つにしても立ち居振る舞いにしても先発投手としてシーズンを全うできる雰囲気が十分に漂っている。

 だからこそ、たった1球の失投が悔やまれる。二回の2ランだ。2ストライクと追い込んだ後の3球目。勝負にいこうとは思っていなかったはずだ。完全な投げミス。スライダー系の球を田中和に捉えられた。

 一方の田中将はさすがの一言。投げミスはなく、ギアを上げた投球と試合を進めるピッチングを巧みに使い分けていた。

 田中将にこそ、無得点に抑え込まれたが、打線もただでは終わらなかった。九回2死から野村が左前打で出塁。追い込まれながらも甘いボールを見逃さず、近藤の適時二塁打につなげた。続く石井、代打の谷内もきっちりと四球を選んだ。結果的に敗れたものの、「いける」という空気をつくった。

 残念だったのはアルカンタラ。2死満塁で、初球の直球を見逃した。松井裕は苦心の投球を続けていた。たとえ空振り、ファウルになっていたとしても、強く振ることでさらにプレッシャーを与えられた。(本紙評論家)

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