コンサドーレ
2022/04/10 20:20

トンネルや~~~~っと抜けた! 札幌2発快勝で今季初勝利&J1通算100勝

後半18分、ヘディングシュートを決め、サポーターに向けて頭をアピールするパフォーマンスを見せる中島(中央)先制点を決めた宮沢(右)の表情も充実感がのぞいていた(撮影・舘山国敏)

■札幌2-0(10日、豊田スタジアム)

均衡破った主将・宮沢の一撃「みんなが戦術を理解していた結果」

 北海道コンサドーレ札幌は10日、アウェーで名古屋と対戦し、2-0で勝利した。後半4分、MF宮沢裕樹(32)の今季初ゴールで先制。同18分には途中出場のFW中島大嘉(19)も続いた。開幕から8試合目、待望の今季初勝利でクラブJ1通算100勝を達成。順位を12位に上げた。

 バンディエラの意地の一撃が、鬱屈した空気を吹き飛ばした。

 主導権を握りながらもゴールが遠く、0-0で試合を折り返した札幌。均衡を破ったのは後半4分だった。DF福森のFKに、宮沢が頭で合わせた。相手DFとの駆け引きを制し、完全フリーでゴールへたたき込んだ。名手のGKランゲラックが一歩も動けなかった。

 「何種類かパターンがある中、あそこを狙っていくチームの狙いがあった。フク(福森)のキックは質が高いので、良いボールが来て、チームとしてセットプレーで試合を動かすことができた。みんなが戦術を理解していた結果だと思う」。

 堅守を打ち破った完璧なセットプレーは、スカウティングのたまもの。宮沢は「相手のラインが若干ズレるシーンが映像を見てあったので、そこをタイミングを合わせて、ブロックを使いながら入っていけた」と納得の表情で続けた。

 膠着(こうちゃく)状態を打ち破った札幌、攻撃の手を緩めなかった。ペトロビッチ監督は同16分、FWシャビエルを下げて、売り出し中のFW中島を投入。わずか2分後。今度はその中島のヘディング弾がランゲラックの股を射抜いた。

 指揮官は前半の途中から、シャドーで先発させたMF荒野とボランチのMF駒井のポジションを入れ替えた。追加点は鋭い読みでボールを奪った荒野のインターセプトから。そこから一気に持ち上がると、左サイドでボールを受けたMF青木が持ち前のテクニックで一人をかわし、柔らかなクロスを中島へ届けた。

 開幕から8試合目で待望の今季初勝利。待ちに待ったクラブJ1通算100勝は、複数得点&無失点と文句なしの結果でつかんだ。宮沢は「なかなか結果が出ず、サポーターの皆さんを待たせてしまった。達成できたたことで次の1勝へ向かっていけるし、目の前の試合を戦うことが今の自分たちには大事。またここから積み上げていきたい」と安堵の表情を浮かべた。

 クラブの象徴と、歴史を受け継ぐ若手のゴールで、札幌が長いトンネルを抜けた。

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