ファイターズ
2022/04/01 23:30

道産子左腕根本がホロ苦先発デビュー

一回裏、先制を許しベンチに戻る根本(左)と、慰める郡(撮影・松本奈央)

■日本ハム0-2オリックス(1日、京セラドーム)

イニング途中降板「うまくいかなかった」

 3月31日に19歳になったばかりの道産子左腕が、大阪の地で懸命に腕を振った。白老町出身の根本悠楓投手がプロ初先発し、四回途中4安打1失点で初黒星。試合後、「実力不足だと思います」ときっぱりと言い切った。

 初回から苦しい投球だった。1死から四球と連打で満塁のピンチを招き、杉本の左前適時打であっさり先制を許した。続くバレラを二ゴロ併殺に打ち取り、最少失点で切り抜けたが「自分で抑えた感じじゃなくて、たまたま1点で抑えたっていう感じ。実力が全然足りない」と痛感させられた。

 二回、三回は無失点に抑えたが、ピリッとしない。四回、先頭のバレラをこの日3つ目の四球で歩かせ、ラベロの左翼線二塁打と太田の四球で無死満塁。続く伏見の左飛でタッチアップを試みた三走を今川が好返球で刺し、2死となったところで交代を告げられた。イニング途中で降板となり「先発をやっている以上、5回は投げたいなと思っていたんですけど、うまくいかなかった」と悔しさをにじませた。

 普段はポーカーフェースの根本だが、先発デビューを前に、前日からソワソワした様子だった。一緒に行動していたドラフト同期の伊藤は「昨日、一緒に移動してきたんですけど、硬かったですね。だいぶ緊張していました」と証言。「おまえが抑えてもプロだし、打たれても向こうもプロだから気にすることないよ」と声を掛けてあげたという。

 その言葉もあってか、この日は「多少、緊張した」程度。投球フォームが乱れ、コントロールに苦しんだものの、一回に安打を打たれた4番・吉田正、5番・杉本を三回は遊ゴロ、見逃し三振に仕留めてみせた。

 「自分のフォームとか、ピッチングを見直してやっていこうと思いました。(また)1軍で、投げさせてもらえるんだったら、気持ちの部分もあるので、いい感じで持っていければいい」。

 プロ初勝利はお預けとなったが、またチャンスは巡ってくるはず。この悔しさを糧にして、道産子左腕はもっともっと成長する。

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