富士フイルム・スーパー杯では天皇杯覇者の浦和がＪリーグ王者の川崎を破り、サッカーファンを驚かせた。

　川崎はコロナ感染者が出て十分な準備ができなかったらしい。だが、一番の敗因はＭＦチャナティップ（元札幌）が機能しなかったことだろう。プレースタイル的にチャナティップなら、すぐ順応するだろうと思っていたが、そう簡単ではなかったようだ。

　あの川崎がポゼッションしていても、なかなか決定機をつくれなかった。一つ歯車が狂っただけで修正が利かなくなる。札幌も人ごとではない。

　いよいよＪ１リーグが今週末に開幕する。熊本キャンプでの調整は順調だったのだろうか。開幕の清水戦のメンバーが楽しみである。

　開幕戦は昨年、ホームで勝利を挙げているが、アウェーでは長いこと勝っていないらしい。今回も日本平で敵地のプレッシャーを受けての戦いとなるがジンクスを破ってほしい。

　清水は平岡監督になってからハードワークを重視し、球際では相当激しくファイトしてくる。まずは個々のデュエル（１対１）で負けないこと。

　サッカーでは基本中の基本だが、ＦＷガブリエルシャビエルが先発した場合、プレスに穴が空くことが懸念される。そこをどうバランスを保つかもポイントだろう。

　ポゼッションし、ボールを回すことはできると思うので、最後の仕留めるかたちを楽しみにしたい。どう改善されたのか。（本紙評論家）