冬季スポーツ
2022/02/06 14:57

女子3000㍍6位 美帆あす本命1500で金獲る

今五輪初戦で力強い滑りを披露する(撮影・野沢俊介)

■スピードスケート 女子3000

 スピードスケート女子の高木美帆(27、日体大職、帯南商高出)が今大会初戦となる3000メートルに臨み、4分1秒77で6位となった。目標の表彰台には届かず、出場全5種目でのメダル奪取こそ逃したが、見事に入賞を果たし、早速オールラウンダーの力を見せつけた。佐藤綾乃(25、ANA、釧北陽高出)は4分3秒40で9位だった。

欧米の牙城崩せずもエースの意地見せた

 高木美にとって3度目の五輪が幕を開けた。1種目目は、日本女子が唯一メダルを獲得していない3000メートル。欧米勢の牙城を崩すことはできなかったが、6位入賞で日本のエースの意地は見せた。

 主戦場ではない3000メートル。格下のBクラスに出場した今季W杯第4戦(カナダ・カルガリー)では3分55秒45の日本記録をたたき出し、同日に行われたAクラスでも3位相当のタイムをマークした。

 さらに、昨年末の代表選考会(長野)では国内で初めて4分の壁を打ち破り、国内最高記録を樹立。得意種目だけではなく、短距離から長距離まで全種目で世界と戦う準備を進めてきた。

 13日間で最大7レースを滑る今大会。世界一のオールラウンダーといえど、険しい道のりであることに変わりない。W杯優勝経験がある1000メートル、1500メートルに比べて500メートルや3000メートルは世界のトップと実力差がある。それでも「多くの種目にトライするのが速くなる道だと感じている。純粋に全部速くなりたい」。高木美にしかできない挑戦を続けている。

 2日後には平昌五輪で銀メダルを獲得し、世界記録を持つ1500メートルが控える。金メダルの大本命で、今季W杯3戦3勝。今度こそ、表彰台の頂点に立ってみせる。(島山知房)

■高木美のレース後談話 「このリンクで滑るのが初めてなこともあり、タイム設定とかをするのが難しいところもあった。1周目のタイムがいつもより出てこず、すごく悔いの残る出だしになってしまった。(7日の1500メートルに向け)リンクの状態を感じたので、どういう組み立てをするかイメージしやすくなる」(共同)

レースを終え、息をつく佐藤(共同)

佐藤9位も「いい内容の滑りできた」

 ○…終盤に失速したものの、佐藤は4分3秒台を出し、「いい内容の滑りができた」と満足感を漂わせた。高木美と同様に、7日の1500メートルを個人種目の本命に据えている。今季、急激にタイムを伸ばしてワールドカップ(W杯)の表彰台にも立っており「メダルの目標をブレさせずに、やるべきことをやっていく」と視線を先に向けた。(共同)

あわせて読みたい