冬季スポーツ
2022/01/20 14:26

白樺・久保 女子1000得意種目で初V

白樺2年の久保が絶対に譲れない種目の女子1000メートルで優勝した(撮影・小松巧)

■全国高校スケート・アイスホッケー 第2日(19日、青森・YSアリーナ八戸ほか)

 女子1000メートルで久保杏奈(白樺2年)が自己ベストを更新する1分20秒02で初優勝。18日の500メートルは6位に沈んだが、一夜で復調した。長兄・向希(22、日本電算サンキョー―白樺高)は高校2年から1000メートルを連覇。世界ジュニアでも同種目で2連覇し、ジュニア世界記録保持者。3番目の弟・颯大(幕別札内東中2年)も1月の全道中学で同種目を制すなど、1000メートルのスペシャリスト一家。将来は兄を追いかけ、世界で活躍する選手を目指す。

家族にとって譲れぬ1000

 スケート一家の紅一点・杏奈が高校2年時に優勝した兄・向希に一歩近づいた。「まさか優勝できるとは思わなかったので、すごくうれしい」と、フィニッシュでは渾身のガッツポーズを繰り出した。
 500メートルでは緊張とスケート靴の調整不足で6位。「昨夜、和田監督に研いでもらって、レース前の公式練習から調子が戻ってきたので楽な気持ちでスタートに立てた」。最初の200メートルは8位通過も「焦ることはなかった」と徐々に加速。最後はわずか100分の5秒差で2位を上回った。
 1000メートルは久保家にとって絶対に譲れない種目だ。「4人兄弟なんですけど、全員得意」。幼少期から、祖父・正寿さん(78)が代表を務める少年団KSC(幕別)で鍛えられた。憧れの高木美帆(27)もかつて所属した名門。「昔からの追い込みのおかげで逃げないで挑める」と現在の自分を支える礎となった。
 世界で戦う兄を間近で見てきた。「向希がすごい成績を残して、周りから『おめでとう』と言われる姿をみて、自分もそうなりたい」と思うようになった。一家の先頭を走る兄を追い続けていく。(西川薫)

■女子3000 4位 前田(白樺)失速も1500に照準
 女子3000メートルの持ちタイムが出場選手中最速の前田梓(白樺2年)だったが4位。「アウトコースのコーナーで失速してしまい、ペースが落ちた」と3位に1秒06及ばず表彰台を逃した。中学時代からのライバル、高橋美生(山形中央―士別中央中)が世界ジュニアに出場。前田も昨年12月の選考レースに出場したが0秒07届かず。今大会に照準を合わせた。きょう20日の1500メートルでは、「自己ベストで入賞して団体戦のポイントを稼ぎたい」。自分との戦いに集中する。


軍司(白樺)復帰戦 個人初の2位に 男子1000
 男子1000メートルで軍司一冴(白樺2年)が個人種目初の2位表彰台に上がった。それでも「正直、勝ちたかった」と表情は晴れず。最終滑走で優勝した選手と同走し、600メートルは先に通過も最終コーナーの出口付近で交わされた。昨年12月上旬の練習中に転倒に巻き込まれて左足首を捻挫。「これが復帰レースだった。上がりでかなりスピードが落ちていて、フォームが崩れていた」。今後は500、1500メートルと、オールラウンダーを目指して鍛えていく。

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