ファイターズ
2022/01/17 14:38

上原 純粋に二刀流楽しむ

ビッグボスから金言「ピッチャーだったら芯を外して、バッターだったら芯に当てる」

午前中は投手として、午後は打者として練習に励む上原。

名護で自主トレ

 昨秋から投打二刀流に挑戦している日本ハムの上原健太投手(27)が16日、自主トレ先の沖縄県名護市からオンライン取材に応じ、新庄剛志監督(49)からSNSを通じて助言を受けたと明かした。ポイントは思考のシンプル化。身体能力に優れた7年目左腕はビッグボスの金言を胸に刻み、膨大な練習量をこなしている。打者としては、春季キャンプ初実戦となる2月6日の紅白戦デビューを熱望した。

 孤独な戦いが続く中で、心の支えになった。昨年末、二刀流挑戦を開始した上原の元に、ビッグボスからSNSを通じてメッセージが届いた。内面を見透かされているような、明快なアドバイスがつづられていた。
 「難しく考えるな。ピッチャーだったら芯を外して、バッターだったら芯に当てる。それだけでいい。あとは楽しんで」。元チームメートの大谷(エンゼルス)と比較されるが、タイプは異なる。理想形が定まらず、試行錯誤していたが、悩みは一つ、解消された。
 新監督のポジティブ思考に感化された。気持ちを整理し、前に進むためのきっかけになった。「僕はいろいろ考えてしまうところがあるので、純粋に楽しもうとすれば、難しく考えなくて済む。楽しんでみます」とスイッチを切り替えた。

「練習時間3倍くらいに増えている」

 13日からキャンプ地の名護に先乗りし、温暖な気候のもと、二刀流を本格化させている。この日はブルペンに入り、変化球を交えて44球を投げた。午前は投手、午後から野手、夕方以降にウエートトレーニングなどをこなし「練習時間は3倍くらいに増えている」と明かした。これまで以上に疲労が蓄積するため、体のケアにも神経を使っている。
 一塁や外野でノックを受けるなど、守備力の強化にも努めているが、二刀流成功のカギは未知数の打撃だ。2018年の交流戦で本塁打を放つなど、非凡なセンスを示している。現状、ロングティーでは好感触を得ており「振れるようになってきているとは感じます。あとは動くボール、投げてくるボールにどれだけ対応できるのか」と次の課題を見つめていた。
 2月の春季キャンプでは6日に紅白戦が予定されている。1、2軍の振り分けはまだ決まっていないが、早期の腕試しを希望している。「投手の球を早く見たいですし、打っておきたいというのはあります。今後、対応していくためにも、打席に多く立ちたい」。1軍の戦力として機能するため、上原はなりふり構わず、チャンスをつかみにいく。(榎本真之)

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