コンサドーレ
2021/09/10 11:02

≪河合CRC竜の眼≫ ジェイ 光るチャンスメーク

 北海道コンサドーレ札幌の河合竜二CRC(コンサドーレ・リレーションズチーム・キャプテン、43)が赤黒戦士の魅力に迫る連載企画。今回はFWジェイ(39)をピックアップ。流れを変えられる切り札として、第一線で活躍し続けられる要因とは。

 前半戦はコンディション不良もあり、思うような活躍ができていなかったが、最近は流れを変えるいい仕事をしている。過密日程の連戦はキツいと思うが、このチームを何とかしてやろうという気持ちが伝わってくる。
 190センチの長身はそれだけで圧倒的な武器。加えて相手に飛ばせない体の当て方をしているし、タイミングも自身の最高到達点を分かっている。トラップ、シュートの技術レベルも非常に高く、ボールを失わない。アバウトに蹴り込んでも何とかしてくれる信頼感がある。日本で大きい選手はターゲットマンでしかないことが多いが、あのスケールの大きさで万能型。やはり、ワールドクラスと感じる。
 特にチャンスメークでの貢献が光る。以前のジェイはボールを触りたがり、落ちてきてしまう傾向が強かった。今は役割を整理し、起点になれている。周りも信頼して動いているので、3人目の動き出しがうまくいっている。
 39歳の彼がこのチームにまだまだ必要だと思わせるには、やはりボックス内での仕事が重要。周りを信頼し、ペナルティーエリアの幅の中でプレーする。ボールを受けに下がりすぎないこと。そして守備での貢献。難しい要求だが、彼ならできると思う。年々、若返りを図るチームの中にもジェイのような選手は必要だ。残り11試合。『これぞジェイだ』というプレーを若手に示してほしい。
 ルヴァン杯は準々決勝で敗退。チームとしてモチベーションの低下が懸念される。いま一度、ファン・サポーターを思い、戦う姿勢を見せてほしい。人数が少ない分、若手にもチャンスは回ってくる。このチャンスをモノにできれば、選手層にも厚みが出る。
(コンサドーレ・リレーションズチーム・キャプテン)

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