田中克幸 痛感したフィジカルの重要性「走る、闘うが明確に結果に表れる」
左足首を捻挫していたMF田中克がフルメニューを消化。低迷した今季の結果を受け入れてフィジカル強化を図る=撮影・宮西雄太郎
■11月12日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
残るリーグ2戦へ照準
北海道コンサドーレ札幌は12日、札幌市内で全体トレーニングを行った。10月下旬の練習中に左足首を負傷したMF田中克幸(23)は、全体練習に参加しフルメニューを消化。クラブ屈指のファンタジスタは、今季中のリーグ戦復帰を目指してアピールを続けた。
【コンサドーレの最新ニュースはコチラ】
寒空の下で、ひたむきにボールを追いかけた。左足首の捻挫から復帰したレフティーは「この1年間、どんな状況でも周りの人が支えてくれた。ものすごく力になったので、その人たちに少しでも良い思いをしてもらえるように、僕たちはやらなければいけない。その姿を示すことがチームとしても先につながるし、価値になると思う。残りの期間、できることを精いっぱいやりたい」と残り2試合への決意を表明した。

痛感したJ2の厳しさ
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
大卒2年目のシーズンは、本意ではない時間を過ごした。4月20日の藤枝戦で直接FKを叩き込むなど才能の一端を示したが、年間を通して輝きを放つことはできなかった。ルーキーイヤーにJ1舞台で爪痕を残した天才肌だが、カテゴリーの違う今季は苦戦の連続だったという。
「J1の方がクオリティーの高い選手が多くて、1つのミスが許されないこともあったけど、去年の方が伸び伸びプレーできていた部分がある。J2はより厳しくて、タフ。走る、闘うに全力で、それが明確に試合結果に表れる。フィジカルや肉体的なところ(の重要性)を、やっていて感じました。シンプルなサッカーをするチームが多くて、技術や戦術よりも、球際やどれだけ走れるかが結果に直結する。試合全体を通してやりづらさを感じていました」
理想は頼れるキャプテン
技術だけで乗り切れるほど、現代サッカーは甘くない。そう自覚するから、オフシーズンは徹底的に体をいじめ抜く覚悟だ。「今までもやってないわけではないけど、思うような結果を出せていない。より量を増やして、もっと体をつくらないといけない」。自らと向き合い、心技体の充実を図るつもりだ。
そばにいる存在が、最高の手本になる。高い志でチームをけん引する主将の背中を追うことが成長の近道だ。「宮の沢の日常(練習)でも、チームとしての基準を厳しく示すことが大事。高嶺選手のようなプレー強度と基準をチームとして求めていきたい」。卓越した足元の技術にタフネスさを加える。飛躍へ向けた準備の時間は、もう始まっている。
