日本航空北海道がV2 道産子PG中村泉咲 1期生の集大成は日本一【ウインターカップ北海道予選】
ドリブルする日本航空北海道のPG中村=撮影・十島功
■全国高校バスケットボール選手権北海道予選最終日(11月9日、室蘭・栗林商会アリーナ)
▽女子決勝リーグ 日本航空北海道122-82札幌山の手
日本航空北海道が、連覇を成し遂げた。2023年に創設された女子バスケ部の1期生が、一つの集大成を迎えようとしている。同年まで5連覇していた札幌山の手を圧倒し、決勝リーグを文句なしの全勝でウインターカップへの切符をつかみ取った。
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多彩なパスワークで札幌山の手翻弄
PF庵原有紗(3年)とCファトゥマタ・カマラ(3年)の180センチを超える長身コンビが、日本航空北海道の得点源。そんなタレント軍団の中でゲームを組み立てるのは釧路から進学してきたPG中村泉咲(3年)だ。多彩なパスワークで札幌山の手を翻弄し、40点差をつける大勝に導いた。
「すごいビッグマンが2人いて、そこが強みなんですけど、そこは警戒されると思っていたので、全員がパスランとか、ディフェンスが守りにくい、ヘルプに行きにくいようなオフェンスの形をつくるように意識してました」

夏のインターハイは準優勝
日本一を目指してスタートした女子バスケ部。今夏のインターハイでは準優勝に輝くなど、1期生が順調に実力を発揮している。今大会でも優勝候補筆頭だったが、順風満帆ではなかった。
強豪校が集う「U18日清食品トップリーグ2025」に参加している日本航空北海道。1試合を残して同リーグの日程を9月までにほぼ消化すると、最後のひと踏ん張りで今大会やウインターカップに向けて上げていかないといけない時期だったが、チームが少し停滞したという。
「一生懸命プレーはできたけど…」
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中村は「一生懸命プレーすることはできたんですけど、やるべきことをしっかりと遂行できなかった。この大会に向けて切り替えようとなった」。3年生を中心となってミーティングを行い、もう一度、気を引き締め直した。
精神面は立て直したが、その次は体力面が削られた。10月半ばにインフルエンザが蔓延し、主力の大半が感染。中村もその1人だった。「結構きつかったです。何日か熱が40度ぐらいで、動けもしなかったです」。何とか体力を回復させ、大会にこそ間に合ったが、苦難の連続だった。
3点シュートを狙う日本航空北海道のPG中村(右)
初年度から全国経験しチームが成長
無事に全道の頂点に立ち、次は日本一への最後の〝登山〟が始まる。高校入学前、中村は「留学生が来ると聞いていて、留学生とプレーしたい気持ちもあった」と、日本航空北海道女子バスケ部1期生になることを決意した。ゼロからのスタートには、当然不安もつきまとう。「伝統がないので、自分たちがどうやって作り上げていくのか。チームのレベルもまだまだ弱かったので、チーム力をどう上げていくかっていうのもありました」。
しかし、杞憂だったのかもしれない。1年夏から全てで全国切符を手にしてきた。さらに、4季連続の全道優勝と道内大会は圧倒している。
チームレベルもっと上げる
「インターハイでは2位という結果をもらうことができたんですけど、それに満足せず、チーム内でもっとレベルを上げられるように。3年生の集大成のウインターカップで優勝したいです」
1期生の物語は大団円となるか。年末、東京でその答えが出る。
優勝した日本航空北海道の選手たち
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