浜田泰希 憧れるG坂本勇人との初対面に「足が震えるくらい緊張しました」 もらったのはバットと金言
フェニックス・リーグに参加し、練習で汗を流す浜田=撮影・近藤裕介
■みやざきフェニックス・リーグ 日本ハム4-5ロッテ(10月9日、都城運動公園野球場)
成長を続ける高卒2年目内野手
日本ハムの浜田泰希内野手(19)が〝坂本勇人超え〟の遊撃手を目指し、宮崎で実戦経験を積んでいる。
ここまで、フェニックス・リーグ4試合すべてに先発出場。実績十分の中島と二遊間を組むなど、貴重な時間を過ごしている。
【ファイターズの最新記事はコチラ】
23年ドラフトの育成1位で入団し、今季が高卒2年目。2軍では51試合に出場して打率.179と、結果こそまだ出てはいないが、189センチの長身を生かしたダイナミックなプレーに、大きなポテンシャルを感じさせている。

肉体改造に夜間練習
入団時72キロだった体重は、2年で91キロまで増量に成功した。「体重を増やせるように、ご飯は結構、頑張って食べています。バランスよく食べて、プロテインを結構、飲んで20キロぐらい増えましたね。高校の時はウエートをしていなかったので、それも大きいです」と屈託のない笑顔を見せる。
プロ1年目の春季キャンプ後からは、鎌ヶ谷での夜間練習が日課だ。「野球、好きなので。練習も長くできるので。手本になる先輩もいるので、一緒にやっています」。一緒に汗を流すことが多かった3学年上の細川から多くを学んだ。「考え方とか、いろいろ指導というか、お手本になるし、間違っていることは指摘もしてくれるので、とてもありがたい存在です」と感謝する。

紙にしたためた大きな目標
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
頼れる先輩をまねて、部屋に大きく目標を書いた紙を貼った。
「細川さんの部屋に行ったら、いろいろ紙に書いた目標を貼っていたんです。そういう、自分が大事にしていることを掲げるのは良いことだと思って、僕も見習って目標を書いて部屋に置いています。その真ん中には『坂本勇人を超える』と書きました」
野球を始めた小学生の頃、巨人で大活躍する坂本はアイドルだった。「ショートで、身長が高くて、バッティングが良くて、守備もゴールデングラブ賞を獲って、小さい頃からずっと憧れていました」と目を輝かせる。
待ちに待った瞬間が…
今シーズン中、幸運にも坂本と直接対面し、会話する機会に恵まれた。
「坂本さんがファームにいて、岩館さん(2軍内野守備走塁コーチ)が現役の時に(坂本と)一緒にやっているので頼んでもらって、あいさつに行って、会えてしゃべれました。いやーもう、足が震えるくらい緊張しました」
あいさつだけで終わらず、夢のような時間は続いた。「守備のこともバッティングのことも聞いて、優しく教えてくれました。それだけじゃなくて、バットももらいました。もちろん使えないので、飾ってあります」
浜田が憧れる巨人・坂本勇人
まさに生きる教材
憧れのスーパースターから教わったのは「基本の大切さ」だった。
「『基礎練習が一番大事』と言っていました。坂本さんのような一流の選手でも、キャッチボールとかをめっちゃ気にしている。やっぱりそこが一番大事なんだなと思いました」。少しでも憧れに近づけるよう、もらった金言は全て受け入れ、実践している。
夜、風呂上がりのリラックスタイムには、坂本の動画を見てイメージを膨らませている。「お風呂が終わってゆっくりする時間で結構、坂本勇人さんがYouTubeでいろいろとしゃべっている動画を見たり、練習風景とかを見ながら、あしたは自分もこう打ちたいなとか、自分の動画とも見比べながら、過ごしていて、それは大事な時間です」。いつか、1軍で坂本と同じグラウンドに立つことを想像しながら、日々、打撃の勉強を続けている。
理想はやはり長打が打てる遊撃手
フェニックス・リーグでは〝プロ初本塁打〟を目標に掲げている。
「1、2年目、ホームラン打てていないので、1本打ちたいです。ホームランを打てるショートが理想なので。ホームラン打てていないのは、体も技術もまだまだなので。体を大きくして、技術も付けて、長打、ホームランを増やしたいです」

千里の道も一歩から
来季が育成3年目。支配下昇格へ、勝負をかけるつもりだ。「1、2年目、体づくりをしてきて、この冬でもう一段階大きくして、来年、本当に戦えるような体をつくって、頑張って支配下になりたいというのが一番。そこから、坂本勇人さんみたいに、ゴールデングラブ賞も獲って、首位打者も獲って、(本塁打)40本打つ。そこを目指してやっていきます」
今はまだ、坂本の背中も見えていない。それでも懸命に1歩ずつ、憧れに近づいていくつもりだ。