【プレーバック】J2第32節 札幌1-2山形

■10月4日、札幌・大和ハウスプレミストドーム
宮澤の1年半ぶりゴールも逆転ならず
北海道コンサドーレ札幌はモンテディオ山形とホームで対戦し、1-2で敗れた。プレーオフ圏内への進出を狙う札幌にとっては13位・山形を相手に痛い敗戦となり、これでホーム3連敗となった。
試合序盤は互いに相手の様子を伺うような立ち上がりだったが、徐々にゲームはヒートアップしていった。前半7分、MF青木亮太(29)のFKから5月17日富山戦以来の先発となったDF中村桐耶(25)が頭で折り返し、そのボールにFW白井陽斗(25)、FWマリオ・セルジオ(30)が勢いよく飛び込む。ここはオフサイドとはなったが得点のにおいを十分に感じさせた。同8分にはMF木戸柊摩(22)のシュートから白井がペナルティーエリア内で速い横パスを送るもマリオが合わせられず、またも得点機を逸する。
逆に同21分にはGK高木駿(36)のパスミスを拾われ、相手のキーマン、MF土居聖真(33)にシュートを打たれたが、これは高木が自ら左足でファインセーブ。直後の相手の右CKはヘッドで合わせられ、中村の頭をかすめながらゴール右上隅にボールが流れたが、ここも高木が左手一本でビッグセーブし、何とか凌いだ。
同26分には白井が右サイドでのスプリントで痛めた右太もも裏の故障でNGサインを出し、自らピッチに倒れ込む。このアクシデントで代わりにMF田中宏武(26)が同じ右ウイングバック(WB)に入った。
同35分の敵陣ペナルティーエリア手前のゴールまで約25メートルのFKでは、MF高嶺朋樹主将(27)の直接シュートが壁の頭を越えながら落ちきらず、わずかに枠外へ。同40分には相手の土居のミドルシュートが枠内左上を捉えたが、ここも高木が左手一本で弾き出した。両者一歩も譲らず、前半は0-0で折り返した。
後半は立ち上がりに前線からプレスを掛けていった札幌だったが、出鼻をくじかれる格好となった。相手の左サイドからアーリークロスを入れられ、ペナルティーエリア内左で山形のFWディサロに左足ボレーで決められて先制を許してしまう。
8分後の同13分には相手の左サイドからの直接FK。FW国分が札幌のDFとGKの間へ蹴ったボールがそのままワンバウンドしてゴール右に入ってしまい、2点目を与えてしまった。
意地を見せたい札幌は同21分、田中宏の右クロスにニアサイドのMFスパチョーク(27)が頭で飛び込んだが、惜しくもクロスバー。さらに同22分にも田中宏の右クロスに今度はファーサイドで途中出場のMF宮澤裕樹(36)が頭で合わせたが、ここもゴールを捉えられなかった。
しかし、ここで一矢報いたのは札幌の〝バンディエラ〟宮澤だった。同26分、途中出場で左シャドーに入ったMF荒野拓馬(32)が敵陣左サイド深くからつなぎ、高嶺がペナルティーエリア手前へ横パス。後方から上がってきた宮澤はそのボールにダイレクトで右足を振り抜き、低弾道のミドルシュートをゴール左下に突き刺して24年4月6日のG大阪戦以来の得点を奪った。
同29分には途中出場で右シャドーに入ったMF田中克幸(23)が相手ゴール前の混戦から同じく低弾道ミドルを放つも枠を捉えられず、同32分にも田中克が相手ペナルティーエリア右隅からコントロールショットを放ったが、わずかに左に逸れた。
同37分には山形のMF田中渉(25)がボランチで途中出場し、田中宏との兄弟対決が実現。田中宏は右WBで何度も仕掛け、チャンスをつくったが、最後まで決定機までには至らなかった。
同アディショナルタイム6分には、高嶺が敵陣ペナルティーエリア手前右の得意の位置から渾身のミドルシュートを放ったが、ここも左ポストに嫌われ、同点のゴールとならず。終了のホイッスルが鳴ると、高嶺はピッチにうずくまり、悔しさをあらわにした。
■5月17日富山戦以来の先発出場となったDF中村桐耶(25)
「個人的にも本当に情けない結果だなと思います。全部勝たないといけないっていう状況になってから連敗したのは痛い結果。悔しいですといっても、次の試合は来てしまう。次、次と言える者ではないけど、僕らはやるしかない。一週間あきますけど、試合があるのでやらなきゃいけない立場。どんな形でも勝ち点3を積み重ねられるよう勝っていきたい」
(全5カット)




